« 死に至る痾 | トップページ | It's Not About the Bike »

2006年3月20日 (月)

少年たちは花火を横から見たかった

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? の、異例の「続編」である。

6年の時を経て作られた。

メイキングに似ているが、違う。

主人公の山崎裕太が別人になってしまっている奥菜恵の経年劣化が激しい。
そのような事はこの際置いて、あの舞台を、出演者たちが再び訪れる趣向のドキュメント物だ。

いきなり、あの、あれほど情緒に満ちていて舞台装置として極めて重大な役割を果たした駅舎が、ただの今風の小綺麗でつまらない駅舎に全面改築されている姿が映り、見ている人を仰天させる。

時間は流れているのだ。

懐かしい釣具店も出てくる。
今でもあの作品の舞台を訪ねてやってくる人がおり、そのために舞台となった2階の部屋はまだそのままに残してあると語る主人の話が印象深い。そしてあの物語の舞台装置で元のまま生き残っているのはこの釣具店くらいだ。

駅舎
校舎
灯台

全部、ない。

山崎にも奥菜にも、あの物語が不思議なお話としか理解されていない事も分かる。
まあ、そんなこたーどうでもいい。
彼らに必要なのは役者としていいか悪いかで、それ以上でもそれ以下でもないのだ。

関係者の口から語られる撮影の裏舞台、また意外(?)な事に最初のシナリオは出来上がったものと異なっていた事が具体的に明かされるなど、見逃せない映像が多い。

あの物語に何かを感じた人間は必見だ。

|

« 死に至る痾 | トップページ | It's Not About the Bike »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 少年たちは花火を横から見たかった:

» シダックスと闘ってみたい [《空想から科学へ》奥菜主義革命]
寒の入りの頃からずぅーっとノドの調子がおかしくて、 今年に入ってからまだ一度もカラオケに行っていません。 誰か私をカラオケに連れて行って!というわけなのです。 正確には、シダックスで闘ってみたい、なのかもしれません。 十八番は『永遠』(ラクリマ・クリスティー) 「シュー、お願い、歌って!」 失礼いたしました。通常の営業を再開いたします。 学生野球19日の結果 国士舘 3−2 早稲田  ... [続きを読む]

受信: 2006年3月20日 (月) 21:16

« 死に至る痾 | トップページ | It's Not About the Bike »