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2006年4月 6日 (木)

m2 Racer Orb2

世界一軽いペダル、Orbの新作。

遂に3穴クリート対応になった。

M2orb2_1

<なにげにAnimation GIF

m2 RacerB-T-Pと並び命知らずとんがったパーツを生産する二大巨頭だが、m2 Racerの方は世界最軽量ペダルたるOrbが特に有名である。総重量で3kg台とかのショー向け(時々実際に買えたりするが)の極端な超軽量レーサーでは、大抵ペダルはOrbである。
自転車のペダルは、普通に作ると左右で600gを超える。ほとんどカーボンとチタンで出来た大変贅沢な何万円もするモノでやっと左右200gを切るか切らないか。私が愛用しているチタンアクスル、カーボンボディのTIMEのRXS Titan Carbonで195gだ。それがOrbはいきなり99g!!である。片方99gの間違いではない。いや、片方99gでもペア198gで十分に軽い訳なのだが、Orbは片方50gを切っているのである。

Orbの構造は単純明快だ。ペダルとは、突き詰めてゆくと漕ぐためのだ!と主張せんばかりに、本当にペダルアクスルしかない。知らない人が見たらどうやって漕ぐのか不思議だろう。それこそ壊れていると思うかも知れない。だが、よーく見てみればこの構造はとても理に適っており、軸しかないOrbには裏も表もクソもないので世界で唯一の、どの角度から踏んでもいいペダルなのだ。他のペダルは最低限裏か表かのどちらかで踏まなければいけないし、前出のTIME RXSはじめロードレーサー用のペダルに至ってはほとんどが裏表まで決まっていて逆には使えない。

同じような理屈に基づいたペダルとしてはSpeedplayのZeroあたりが有名でこれはレースなどでもかなり実績を上げているが、中途半端にペダル部分が残っているSpeedplayに比べてOrbの方が徹底している。徹底しすぎているため、ベアリングもボールベアリングであるとかニードルベアリングではなく「ドイツ製ポリマーベアリング」となっている。どうやら特殊な樹脂による軸受け構造らしい。

寿命はあまり長くなさそうだ。

あ?寿命?安全性?んなカビ臭いことを抜かすやつはウチぁ出入り禁止だから!!

オーラが全身から出ているのがm2 Racerである。少なくともローラーでLSDやったりするのに向いてるペダルではないのは間違いない。
前作はシューズに固定するためのクリートが2穴タイプで、使える靴が限られていたが、Orb2になって通称LOOK穴の3穴タイプになり、ロード用のシューズのほとんどで使えることになった(≒前はロード用シューズのほとんどで使えなかった)。この変更は地味だがかなり大きい。

物凄く癖があるペダルなのでおよそみんなにお勧めの一品ではないが、キャッチ角度を問わないとか、さりげなく他にないまともな面もあるので案外使えるのではないかと思う。とかくマイナーな存在なのでクリートの供給に難があるとか、数少ない使用者の話では全般的に外れやすいらしい(2ではない初代Orbの話)とか色々問題もあるが、余裕が出来たら試してみたい。

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