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2006年4月10日 (月)

ザバスとわたし

私はSAVASのユーザーである。
しかも、実に20年超の付き合いがある。SAVASの歴史は25年だそうなので、かなり初期から飲んでいることになる。

ここ2年くらいの話だが、SAVASのプロテインも驚くほどおいしくなった。
特に最近はモデルチェンジサイクルが早くなり、しかもモデルチェンジするたびにどんどん飲みやすくなっている。私なんぞは昔のSAVASをよく知っているので、まさに隔世の感がある。製造元である明治製菓もずいぶん頑張っているようだ。残る問題は、ロゴが微妙なのと読みが「ザバス」な関係でZAVASだと勘違いする人間が後を絶たないことだけじゃないか?なんせ、Amazonに出品しているお店でさえZAVASと平気で間違っているぞ。もっと気合いの入ったところだといよいよ「ZAVASU」と字余りだ。正直、ここまで間違う店だと違う商品が届きそうで心配になる。

その昔、SAVASはそりゃあ不味かった。

とにかく溶けない。食感と味が異様妙な臭い三拍子揃っていた。
溶け損なった粉っぽいのを飲むと気管に入って「ゴフッ」と吹きそうになったりと大変だった。牛乳に溶かしてとか抜かしてあるわけだが、味が牛乳に合わないんだコレ。溶けにくいし。
特に、昔のソイプロテイン。いわゆる大豆プロテインですが、これがもう激烈マズだった。水に触れるとネトネトな食感に変化するのが昔のソイプロテインに共通する欠点で、それはもうスライム飲んでるような感触だった。対してホエイプロテインも水に触れた瞬間にダマになりやすく、これはWheyが持っている元々の性質なのだが、この性質を克服できていなかったのでゴツゴツした食感がどうしても消えなかった。ツブ入りオレンジジュースじゃあるまいし、このツブは不味い。
これはもうどっちがおいしいかじゃなくてどちらのまずさが我慢できるかの世界である。ウルトラマン対怪獣ではなくてゴジラビオランテだ。どっちも怪獣だぞオイ。

我ながらよく続いたと思う。

父は当時アナボリックステロイドとプロテインの区別がちゃんと付いてなかったドアホウ無知で、そんなん飲んだら体に悪いとか平気で喋りやがったから全く無視して聞こえないふりを決め込んでいた。こんなクソマズいもん、体に悪かったら誰が飲むかボケ!!!と内心呆れ返ったのを覚えている。そんな父だがその後さすがに区別が付いたので一応名誉回復しておいてあげよう。

今も昔も、アスリートと呼ばれる人種は一般人からはあまり理解されないのである。まあ、青汁裸足で逃げ出しそうなモノを毎日のように飲んでいたのだから理解されなくても無理もないか。

アスリート諸兄なら、今更私がいちいち書かなくてもプロテインの意義は分かっているものと思う。ハードな運動をしている人間にとって必要なタンパクの量を食事だけで摂っていたら、毎食牛フィレ肉、マグロの赤身、鳥のササミあたりを大量に食い続けないと必要量を達成できない。エンゲル係数はとんでもない事になる。プロテインの摂取ごとき程度のことは摂るか摂らないかで議論になるようなレベルの問題ではない。そんなものはお前は歩き出すときに右足から前に出すべきか左足から前に出すべきかで議論するのかレベルの話題である。まあ、それでも議論したい人は一人でやってください。大した根拠もなしに「おれはこう思う」なぞ、独り言として寝床の中に入ってからほざくべき事であって人に向けるような事ではない。

話が逸れた。

そんなSAVASだが、3年くらい前から急激に飲みやすくなった。たぶん、昔はほとんどいなかったライバルが急激に増加し、しかも飲みやすさを売りにする商品が増えてきたせいだと思う。一時妙な味を付けてむしろ飲みにくくなる迷走もあったが、ここ最近の2回のモデルチェンジではモデルチェンジするたびに劇的に溶けやすさと食感が向上した。それはもうSAVASとは思えないほどである。20年以上飲んできた私が断言するのだから間違いない。ホエイ系は全くダマにならなくなったし、ソイ系もウソみたいにサラサラの食感に変わった。2004年か5年くらいに出たネオエンデュランスなど、ちょっと小マシなコーヒーを適量混ぜてやればSTARBUCKSのソイラテと大して変わらないくらいの食感を得るのに成功した。根本的にソイラテが美味しいかどうかはさておきだ。

昔を知る者からすれば何が起きたんだと思うほどの変化である。

いい時代になったものだ。

私は自分では根性主義がとにかく大嫌いなのだが、最近の若いのに比べたら断然根性がある事に気付いたのは最近ではない。根性なしを自認する私よりもへこたれるのがずっと早い奴がゴロゴロしている。どうやら、恵まれない環境でやってきた人間は勝手に根性が付くようだ。

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