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2006年4月23日 (日)

性能

運動能力の上がり方とは大変不思議で面白い。
本当はじわじわ上がっている筈なのだが、気付くのはいつも突然である。

ホイールの重さの話をしたとき、ディスクホイールだと18〜22km/hで登ったがWH-7801carbonで22〜24km/hで走った坂云々と書いた。

つい先日、この例の坂を登っていたのだが、凄いことがあった。
快調に登り始めた。今日は暖かいし、脚が良く回るのを感じた。後ろから原付が来た。

ここまでは普通だ。なんの変哲もない年中行事である。

なかなか追い抜いていかない。

ブリブリうっせーなー。早く行けよコラ。俺はうっせーのが後ろにいるの嫌いなんだよ。

音ばっかりだ。

なんだよ。故障してんのか?

やっと並んだ。

オラオラさっさと行けや!うっせーから。なんでさっさと行かねえんだよ。全然ついてけるじゃねえかコラ。やっぱ故障してんじゃねえのか?

ここまで来て、変だと思ってスピードメーターを見た。

29.4km/h出ているぞ!?…!!!

相手はスズキのチョイノリで、一見して「どこの部屋に所属ですか?手形頂いていいでしょうか!?」と聞きたくなるような物凄く太った女性が乗っている。非力なチョイノリにこれほど重量級の人間が乗れば、坂道じゃ全開でも35km/h出るか出ないかだ。つまり相手が壊れているわけではない。乗っている女は壊れ気味だがこの際その辺りは問わない。

俺が速くなったんだ。
ウソみたいだ。でも原付がこんなにスローに見えるのだから、メーターが壊れた訳じゃない。走りながら驚き、感動した。

さっさと白状してしまうが、私は去年の今頃、この坂を20km/hで走りきる事が出来なかった。全力の意識朦朧まで追い込んで16〜19km/hくらいだった。20km/h台に乗せようと頑張って19km/h出すと峠を越えるあたりで戻しそうになった。春頃には全力で走っても差が縮まらない大学生くらいの奴がいたが、夏頃から本気で走ると抜けるようになり、秋にはいつでも好きなときに好きなタイミングで抜けるようになった。24km/hくらいで登り切るようになった。その頃には、もうこの坂で私とまともに勝負になる自転車は見かけなくなった。平地だと原付相手でも割と簡単に抜くようになった。本気で走ると特に必死にならなくても50km/hを超えるようになっていたからだ。今なら19km/hだともう完全に余裕ぶっこきで、その程度でいいなら景色を眺めながら登る勢いである。

今の私は、1年前の私を瞬殺するくらい速くなった。同じ坂で10km/hも違うのは半端な速さの違いではない。1年前の私が今の私に遭遇したら、一瞬でブチ抜かれ「あの原付並に速い野郎は何だ!?エンジンでも付いてるのかオイ!?」と呆気にとられたに違いない。あっという間に見えなくなる今の私の背中を眺めながら呆然とする1年前の自分を私は想像できる。

つい最近まで、こんなに速くなっている事にまるで気が付いていなかった。

ボルトオンターボ付けてみましたじゃないんだから、ニンゲンは突然5km/hも速くなったりしない。冬の間ずっとLSDをやっていたわけだが、その間に私の《エンジン》は着実に強化され性能向上していたのだ。その成果が、たまたま分かりやすい形で出たのだろう。それにしても劇的だった。この日は最後のローギアスプリントで久々に最大心拍数まで追い込むことに成功するなど体調面が良かったのも勿論あるが、それだけで速くなるなら毎日ちゃんと喰ってよく寝るだけで速くなれて誰も苦労していない。

毎日何かが起きるわけではないが、ある日突然こんな事があるからスポーツは面白い。

再び自転車に乗るようになってからずっと取り組んでいるLSDだが、やっぱり最高の基礎トレーニングだ。ゲロ吐きそうになるまで頑張るだけが能じゃない。

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