シュート
6月18日。
日本代表のシュートは入らなかったが、私は虫にシュートされてしまった。
何と耳の穴に虫が飛び込んだのである。
試合前に道を歩いていたら、突然左耳に何かがズドンと飛び込んだ。
何が起こったか分からない。
2、3秒で我に返り「虫が入った」と思ったのだが、分かってもどうしようもない。
“そいつ”は耳の中でそりゃもう暴れまくり。
ウルサイしこそばゆいし、そりゃもう大騒ぎ。
しかも耳の奥まで入ってしまったらしく、もがきまくっているだけで全然出てこない。いわゆる「暗いところで外から光りを当てたら出てくる」ような初歩のワザなんか全然通じないのである。バカヤロウはじたばたしまくっているわけだが、何しても出てこられないし、こっちとしても耳の中でバタバタ暴れまくられて耳を掻きむしらんばかりに鬱陶しい。たかが虫なんだが、耳の奥で暴れるもんだから物凄い轟音で、イライラして何も手に付かない。
掃除機で吸ってみたり蚊取り線香でいぶり殺してやろうかと頑張ってみたりしたが、全然出てこないし死にゃしない。
おかげで3時くらいまで眠れなかったのである。決して日本代表が勝てなかったから悔しくて眠れなかったのではない。耳の中で虫が轟音を立て続ける上に音だけではなく感触も伴うので、長距離バスのエンジン真上でも平気で爆睡する私であってもさすがになかなか眠れなかった。
で、翌朝目が覚めると、どうやらとうとうもがき死にしたらしいバカ虫はびくとも動かなくなっていたのだが、出てきたわけではないので耳鼻科で取り出して貰った。Dr.は覗くなり「あぁ、こりゃ確かに虫だね!」と感嘆の声。片方の羽根で2センチはある、結構なサイズの羽虫だった。こんなにデッカイのがなんで耳の穴なんか突っ込んで来るねんアホが。
死ねやゴラッ!…ってもう死んでるけど。
サイズがこれだけあると一旦飛び込んでしまったらもう自分ではバックして出られない。そりゃもがき死にするわ。Dr.は取り出した虫の残骸を眺めながら
これでよく我慢してはったね〜
と目を丸くしていた。
いやー、もう夜でしたので。
と答えると
府立医大だったら夜でも耳鼻科が当直してますから大丈夫ですよ。…(以下略)
と親切に教えて貰った。普通にいい人だな。そして間違いなく府立医大卒なんだろう。実は府立医大には基本的に全科目当直してるのは知ってるんだけど、ぶっちゃけその当直してる医者のほとんどが医者なりたての研修医な現実があるんで、あたしゃ正直な気持ちとして研修医に自分の耳の穴かっぽじって貰うのはブキミだから行く気なかったんですハイ。
虫を出すなんてしょせんは作業・技術モンであって最新の医療知識もクソもない。いち市民として細かい作業は場数踏んだベテランに頼みたい。人の家ならともかく自分の家を新米大工に直して欲しがる奴はおらんだろ?癌治療じゃあるまいし、普通の病気で有り難がって大学病院行く奴の気が知れん。大学病院にはちゃんと書いてあるでしょ?当院は教育機関でもありますので医学研修生が同席することがありますウンヌンって。それだけじゃなくて、国試通りたての、医者には間違いないけど一人前かと聞かれたら断じてノーの連中がウジャウジャいるわけ。金払って献体になりたい人はどうぞ。もちろん最初はみんなビギナーなので、そのような偉大な貢献なしにはベテラン医も育ちません。
なお、このくらいはまだマシで、今まで耳から取り出した最大の大物は体長3センチほどもあるゴキブリだそうだ。この時はさすがにたまげたらしい。
おおコワ。
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コメント
考えるだにゾッとする出来事です。
ううう、こわい、こわい、こわい。。。
ひ〜〜〜。(想像してブルッてます)
投稿: 風吹 | 2006年6月20日 (火) 16:18
まいどです。
けっこー、インパクトありますよ。わはは。
「ぶおおおおおおおん」が大音量です。
噛む虫でなくて良かったなと思いますハイ。
投稿: LIVESTRONG 9//26 | 2006年6月20日 (火) 22:22
7年ほど前峠で単車で転倒して脛を開放性骨折したときにアンビュランスで某大学付属病院に担ぎ込まれましたが、
怪我人=元気と思われたようで入れ替わり立ち代りインターンの静脈注射の練習台にされました。
もっと入院していきなさいという主治医の言葉を無視してとっとと退院。
10日間の入院で麻薬中毒の患者のように左右の肘の内側が膨れてしまいました・・・
まず一回では静脈にヒットしなかったなぁ
事故は平日昼間だったので専門医に執刀してもらったので処置そのものは至極真っ当な物でしたが。
投稿: 大豆 | 2006年6月20日 (火) 23:16
なんというか、虫が死ぬまで病院に行かなかったところが凄すぎます。そんな豪胆さは私にはない・・・
そういえば子供のころ、家族三人川の字になって眠っていたら、ゴキブリに顔の上を2往復半されたことがあります。3往復目前で、ゴキブリは寝ぼけた母の手に捕らえられ、眠い目をこすりながら母が電気を点けた後は・・・ご想像にお任せします。
投稿: エンゾー | 2006年6月20日 (火) 23:31
みなさん色々激しい経験もお持ちのようですね。
ゴキブリ往復もなかなですが、田舎だともっとパワーアップしてムカデだったりしますね。
大学病院でマシなのは日本医科大の救急とか岡山大の救急くらいかなぁ…。
投稿: LIVESTRONG 9//26 | 2006年6月23日 (金) 13:14
同僚で、耳に小さな百足が入ってさされた人がいます。睡眠中のできごとで、目が覚めて、同じように、もの凄い音と痛みと恐怖だったそうです。まるで寄生獣の世界ですね。ぞっとします。
投稿: ロードマン | 2006年8月12日 (土) 19:09
ロードマンさん、まいどです。
百足ですか。遂に来ましたね百足が入った人が。(お知り合いのお話ですが)
耳の中を刺されたらきっついですね。
ほんのちょっとした、それこそ手だったなら怪我したうちにいれないような程度の怪我でもやたら痛いですからね、耳の中は。
投稿: LIVESTRONG 9//26 | 2006年8月13日 (日) 14:37