神の見えざる内側
ナカミは何とこんな風に作られているらしい。
これは「へええ!」と思った。いやもう20へえ行った。
気が付かなかった人はよーく見て欲しい。スポークがハブ外周をクルッと回り込んでもう一度リムに向かっているのだ。これはかなり珍しい構造で、他に採用しているのはTOPOLINOくらいしか思い浮かばない。TOPOLINOの方は回り込み構造であることを積極的にPRしているが、Lightweightのあの“竹ひご”が実はこんな珍Spokingになっていたことはほとんどの人が知らなかったと思うので、実は本邦初スクープではないかと勝手に思っている。
あとリムのカット写真。これは前から公開されていたと思う。Lightweightのホイールはあんなに軽いのにリムに発泡材めいたものを充填してあるのは既知の話だ。またこの充填材の違いでObermayerとL'Alpe d'Huezの違いが出る。熱に弱くても更に軽量な充填材を使用することでL'Alpe d'Huezはリム外周をとことん軽くしてあり、そのせいで“Uphill only: The special-purpose wheel for mountain time trials”となる。
Lightweightのあの異常な軽さは、一般的に最も軽くなると思われがちな中空構造にあえてしなかった事に起因しているに違いなく、この発泡充填材で常に内側から押し出し続けているような残存応力が常に掛かっている状態(用語不適かも知れぬ)とする事で中空構造用カーボンリムよりもより弱く薄いものの使用を可能にしていると私は推察している。UCI Approvedとして世界性軽量ホイールのVentouxも何か充填しているのか、気になるところだ。
SHIMANOなんぞはWH-7801carbon-50で「カーボンリムの軽量さを活かすため中空構造としました」と中空であることを大々的に喧伝し中空=軽いとアピールしているわけだが、ObermayerとWH-7801carbon-50とを比べたら何と500g以上もWH-7801carbon-50の方が重くて宣伝文句に全然説得力がねーよ!と内心ツッコミを入れたのは私だけか?
ところで私はこの「神の見えざる…」と聞くとどうしても相原コージのこれ
を思い出してしまう。
本当はアダム・スミスのこっち
が本家元ネタなのだが。
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コメント
すごいっすねー・・・
何がすごいってこんな構造でハブの精度が出せるのが…。
でもこれだとかなり剛性はでそうですね。
リム側のスポーク埋め込み部も見てみたいですね
投稿: zellie | 2006年6月19日 (月) 16:06
zellieさんはじめまして
今後ともよろしくお願いします。
いやまったくすごいですね。
おっしゃるとおり、こんな構造でよく精度が出てるなと思います。びっくりしました。スポーク埋め込み部がどうなっているのか、私もとても気になります。
日本で唯一Lightweightホイールを修理できることでも有名?な、日本が誇るカーボン職人たるアマンダサイクルの千葉氏なら、私なんぞよりもっと詳しくご存じかと思います。一度聞いてみたいところですが、かなり癖のある人のようで勇気いりますね。
…って癖の塊が歩いてるようなお前が書くなと突っ込まれそうですが。
投稿: LIVESTRONG 9//26 | 2006年6月20日 (火) 13:26