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2006年8月26日 (土)

サインできる製品

So_digital

ミツトヨのソーラーデジタルノギス
この手の製品の王様である。

奇しくも、ミツトヨはいま社長他の逮捕劇で大騒ぎである。
しかも今回の逮捕はミツトヨの製品が悪かったからではなく、あまりに優れているため核開発に転用できてしまうのが原因となっているのが皮肉だ。

知っている人には「何を今更」だが、ミツトヨは計測機器のトップメーカーである。

デジタルノギスも得意分野だ。
計測機器メーカーでない名前のデジタルノギスの多くがミツトヨにOEM供給して貰ったモノなのは知られている。モデル数も多く、非常に強い。OEM製品とくれば供給元は隠すのが普通だが、ミツトヨ供給のOEM品は売り文句が「ミツトヨと共同開発」だったりすることもある。ベアリングの時に書いたジャイアント製コルナゴに例えれば、ここでは「ジャイアントと共同製作」をアピールした方が売れるような話になっている。この分野で「ミツトヨ」はそのくらいビッグネームなのだ。

写真のモノは一応そのハイエンドモデルになる。
長いこと眺めているだけだったが、暫く前に念願の購入を果たした。

  1. 蛍光灯でも発電する太陽電池+スーパーキャパシタの給電システム採用で、電池切れと事実上無縁
  2. 光が当たるか、キャリパーを動かすと自動的に電源が入る仕組みで「On/Offスイッチ」を前時代のものとした
  3. 防水(防滴)仕様

が取り入れられている。デジタル方式でありながら電池切れせず、水や油に濡れても大丈夫で「スイッチ」を入れる必要がない、ストレスフリーを究めたノギスだ。使い方は旧来のノギスと何らかわらずキャリパーを広げて計るだけ。スイッチを押し忘れたり切り忘れたりもない。知らない間に電池切れして大事なときに使えない事もない。デジタル方式なので旧来ノギスと違って数字を読み違える事もない。

さすが通常ノギスとしてハイエンドモデルなのか、1本1本全部に計測誤差値入りの検査証が付属する。箱の蓋に入っている白い紙がそれだ。検査した人のサインまで入っている。見ていて「ああ、きちんと作られた製品とはこのようなものなのだなあ」と感じさせるところが随所にある。

しかしミツトヨは4期連続で赤字。
売り上げは最盛期の半分もない。

良い製品を作るだけではダメなのが今の日本の世の中。そこで3次元計測器の測定能力を故意に低く見せて輸出規制を潜り抜けて輸出し、結果としてリビアの核開発などに利用されたとされ、今回の逮捕劇を招いた。

「貧すれば鈍する」を地で行く事件となった。

もちろんミツトヨには襟を正して貰わないといけないし、こんなことでミソがついては良い製品を作っている現場の社員はやりきれないだろう。しかし消費者もそろそろ「安ければいい」風潮を見直さないといけないのではないだろうかと思う。なんでも100円ショップで済ませ、ものが悪くても「どうせ100円だから」と使い捨て続けて本当にきちんとしたものを作れる能力を潰してしまうのは大変簡単だが、この手の能力は一度潰すと再生させるのは容易ではないのだ。

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