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2006年11月22日 (水)

ベロドロームに首ったけ

最近はトレーニングの主体が専ら3本ローラーになっている。

どうしてかなあと思い、理由を考えた。

まず、単純に走るのにある程度技能が必要な事だと思われる。
油断すると1、2秒もあれば落っこちる。幸いなことにまだ一度も落ちたことがないが、普通の靴でやればともかく、クリップレスペダルに靴を固定した状態で落車すれば最も幸運な場合でも結構痛い目に遭うのは避けられまい。一種のゲーム感覚が介在しているのだ。これがどうも面白みの原因となっている。私のV2 BOOMERANGはパワーメーターが付いているので、結果の“スコア”まで出る。

もっとも5年とか10年もやり続けていてそれこそ目を瞑っても落車しないようなレベルまで達してしまうと、無敵になったアクションゲームをやってもあまり面白くないのと似たような状況であまり面白くないのだろうと推定されるが、私などはまだまだ門前の小僧から一歩踏み出した程度の修行中の身なので「乗れば乗るほど上手くなる」ような面白みがある。

次に、実走に効果が出る。
3本やると明らかに「どこまでもまっすぐ」走れる能力が上がる。例えば道路の白線。あれの上をずーーーーーーっと走り続ける事が出来るようになる。その気になると何十メートル以上も白線の上から落ちずに走れる。前はそこまで出来なかった。「まっすぐ走る」など誰でも出来そうな感じがするんだけど、実際は皆そんなにまっすぐ走ってはいない。自分じゃあまり意識したり検証したりしないだけで。それがレベルの高い選手達は明らかにビチッと真っ直ぐ走っている。ペダリングが綺麗だからペダルの回転毎に右へ左へ自転車に余計な力がかからないのだ。これは単に技能だけの問題じゃなくて、蛇行しながら走らなくなるわけだから同じコースを走ってもより無駄がなくなる事も意味する。安全面でも貢献する。

まっすぐ走れるようになるだけじゃなくて、ペダリングの脈動とか、すごく気になるようになる。路上だと物凄く適当に走っても何とでもなるが、3本の上だとひたすらシルキースムーズに回さないと自転車が前後左右に揺れて気持ち悪い。そうこうしているうちに実走でもペダリングが脈動しているとすぐそれを感じるようになり、修正が早くなる。

もちろん総合点では「条件の良い路上で走る」のが今も昔も一番いいトレーニングなのだろうし、だからこそプロもひたすら路上を走り3本は悪天候時や気分転換用だったりするのだが、LSDなどは3本でやるのがベストではないかとさえ思う。実走でペダリング練習とLSDを兼ねるのはちょっと困難だからだ。

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コメント

こんにちは、はじめまして。
いつも参考にさせてもらっていました。
黙って読むだけで、コメントもせずに失礼しました_(._.)_
先日からベロドロームの記事が気になって、悩みましたが一念発起して取り組むことにしました。
さっきウエパーに発注したトコです。
コケないようにがんばりますね!

投稿: JIN | 2006年11月22日 (水) 15:33

いつも楽しくそして役に立つ情報有難うございます。
3本ローラーは私も必需品です。今では手放し片足ペダリングも出来るようになりました。信号や天候に左右されないので、こちらは手放せません^^

投稿: yuujifukusima | 2006年11月22日 (水) 21:13

はじめまして!いつも投稿楽しみにしています。今回、ちょっと気になることがあったので、コメント欄を借りて質問させていただきます。

実走でLSDとペダリング練習を兼ねるのは難しいと書かれていますがどうしてですか?

ロード歴6ヶ月のひよっこなんで理由がわからなくて…「教えて君」で恥ずかしいんですが…

投稿: cano | 2006年11月23日 (木) 12:49

自分も3本買って2ヶ月くらいは結構楽しかったけど、やっぱローラーより実走だなぁ。
3本ローラーの最大の弱点は、30分も乗ってるとチン○がトンでもなく痺れちゃうことだと思う。(笑)
そのために適宜ダンシングしなきゃいけないんだけど、実走のダンシングとはかなり力の入れ方が違って練習にならないんだよね・・・。
あと、部屋の中が汗臭くなる。汗が色んな所にタレて自転車傷めることもお忘れなく。(頭にタオル巻いてローラー乗ってるんだけどね。)

投稿: zazo | 2006年11月23日 (木) 14:53

canoさんはじめまして。
これからもよろしくお願いします。
実走でただLSDだけをやるのは簡単ですが、実走でペダリング練習となるとローギアスプリントやローギアダウンヒルのように全速力で回す系統か、70回転以下で坂を登るような高負荷練習になります。これらはおよそLSDにはなりません。

zazoさん、はじめまして。
これからもよろしくお願いします。
3本ローラーたった30分でもう痺れるって、単にそのサドル全然合ってないじゃないですかソレ!(笑)
30分のシッティングにしか耐えられないようなサドルでよく我慢できますね。ちょっと尊敬してしまいます。

汗は専用のキャッチャー付けた方がいいでしょう。それでも飛びますし、走った後は汚れを拭くくらいは実走でもローラーでも一緒だと思います。

ダンシングする3本なら、以前書きましたe-Motionでしょう。

投稿: LIVESTRONG 9//26 | 2006年11月23日 (木) 15:15

LIVESTRONG 9//26さん、回答ありがとうございます!美しくペダリングする技術を学ぶには3本がよいということなんですね。

ところで、皆さんは3本やってるときはなにを見てるんですか?
壁をジッと見てるんですか?
それともツールのビデオを見ながら、なりきってこいでるんですか?
エントリを見てたらやってみたくなったんですが、ふと疑問に思いました。

壁を長時間見つめてLSDしてたら、それこそキマッテしまうんじゃないかと。

投稿: cano | 2006年11月24日 (金) 00:09

あ…ご挨拶遅れました。始めましてです。

自分のサドルの場合(アスピデ)、実走では150キロくらいなら平気なんですけどねぇ。
多分、実走の場合は地形の変化等で微妙にポジションに変化があってチン○も痺れないのかな…。
ローラーだと姿勢に変化がなく、丁度尿道の縫い目の部分で体重を支えるわけだから、痺れて当然だと思ってました。
対策としては30分毎に5分立ち漕ぎをして、チン○の痺れが収まってから再び30分漕いで…って感じで90分やってます。
皆さんの痺れ対策はどんな感じですか?

やっぱり自分のサドル、合ってないのかもしれませんね。見てくれだけで適当に選んでますからね(笑)

そういえばこの夏からずっとローラー乗ってないや・・・。

投稿: zazo | 2006年11月27日 (月) 12:31

zazoさん、毎度です。
実走行の場合、お尻はかなり休みまくってますから。

ローラーで2時間3時間平気なサドルこそ「合っているサドル」と呼べるんじゃないでしょうか。そうでないなら騙し騙し乗っているのだと思いますよ。

投稿: LIVESTRONG 9//26 | 2006年12月22日 (金) 19:13

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