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2007年1月17日 (水)

猿真似危険

あの“ランディス・ポジション”を試してみた。

Landis

いやもう、ビックリである。
ビビるくらい直進安定性が悪い。久々に「これは命が危ない」と真剣に思ったくらい操安性が悪い。

あんなとんでもなく走りにくい格好でガンガン走っていたLandisはやっぱりすげえ。と変な角度からLandisに再感心する。

特徴としては

  1. バイクの見た目よりずっと肘の位置が下がるため、同じハンドル高さでもより強く前転したポジションになる。LandisのTTを真横から見たら分かるが、肩が肘よりも前に出ていたりする。物凄い前転ぶりだ。
  2. 同じハンドル位置でも「肘の位置が下がってかつ手前」になるため、ランディスがやっているようにハンドル位置を前に、そして脇を締めて腕を畳んでしまわないと二の腕や肘が膝に当たって脚の動きを邪魔してしまう。このあたりはウルリッヒのTTポジションが実は見た目よりずっと楽なのと正反対である。
  3. 腕を畳まなければ腕が邪魔になってペダリングできないが、腕を畳むのでハンドルのコントロールが物凄くやりにくい。
  4. ペダリングに背筋を使うのはやりやすい。特に肩胛骨付近に力を込め背筋の上部の力を導入するのがとてもやりやすい。
  5. Landis自身が告白したとおり股関節の問題のためと公式にはなっているが、ちゃっかり風洞実験もしており、決して「痛みのために他を犠牲にしたポジション」ではない。

あれで意外と空力が良いらしい(俄には信じがたいが)のだが、最初は真っ直ぐ走るだけでも難しいので、見た目先行で真似するようなもんじゃないのだけは確か。やってみればかなり高い確率ですぐ後悔するから、やめておきなさいとお節介な警告などしたりする必要はまるでないほど癖があるのである。

ランディスがあの不思議なポジションを採用した理由は、公式には彼が抱えていた股関節の骨壊死に対して関節の負担を減らそうとしたものだ。しかし、それなら2006年のLe Tour de Franceの時点でもうラスムッセンがそっくりさんなポジションでTTを走っていた理由が通らない。

果たして真相は…?

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コメント

LIVESTRONG 9//26さんはじめまして。

ランディスのポジションですが、私も最初は空力とか、筋肉の使い方とか、
色々深読みをしてしまったクチですが、実際のところは関係ないようですね。

よくご存じだと思いますが、ランディスは阻血性大腿骨頭壊死症で
患部付近に痛みを抱えていました。
TTでは、その痛みを軽減するためにあのポジションにせざるを得なかったようなんです。

昨年の7月10日、ツールの休息日にランディス本人がこうコメントしています。

「この股関節のおかげでタイムトライアルではあの独特のポジションを取らなければ
ならない。サドルから離れたときに一番痛むんだ。でも今のところは100%の力を出せて
いるよ。」

ソースはこちら↓です。
http://www.cyclingtime.com/modules/ctnews/view.php?p=2949

投稿: 石墨 | 2007年1月17日 (水) 19:34

石墨さんはじめまして。
これからもよろしくお願いします。

Landisのこの不思議なポジションの由来が公式には股関節の故障にあるのは、昨年このポジションについて取り上げた時に教えて頂いて既に判明しております。ありがとうございます。ただしこれは「それだけ」ではなく、本文も書き加えましたが風洞実験で予想外にいい数字出てるそうです。

投稿: LIVESTRONG 9//26 | 2007年1月19日 (金) 21:04

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