これは帆である
以前書いたBontragerのエアロボトル。
とにかくただならぬ扁平ぶりである。
意外?だったのは、これで案外「使える」点。飲み口も大きく、見た目のヘンテコさほどには使いにくくない。
このボトル、主な目的は給水ではなく「ボトルの名を借りたエアロフィン」である。現在、UCIの規定で空力の向上を目的としたカウルの類の添加は不可となっている。フレームそのものは真円パイプでなければならない規定がないので、ある程度エアロな形状のフレームが可能だが、縦横比が1:3を超えてはならず、最大断面幅は75mmを超えてはならない。
が、ボトルが○でなければならないルールはない。
そこでBontragerは考えた。
エアロフィンの形をしたボトルを作ればよい。
一切ルール違反せずに自転車にエアロフィンを追加できる。
この逆転のアイデアには思わず膝を打った。
このボトルは、最近流行りの「セール効果」を狙ったものだ。帆ね。
斜めからの風に対して揚力を生むタイプのエアログッズである。
ディスクホイールもセール効果があるし、単なるディープリムホイールとディスクホイールとの決定的違いは1にセール効果のあるなし2に整流効果の差だろう。
このボトル、風洞実験結果としては正面からの風に対してマイナス効果ゼロ、斜めからの風に対してのセール効果を確認したそうだ。そもそもボトルはごく一般的な○ボトルでも無いよりあった方がトータルの空力が良くなる事が風洞実験すると出るらしく、最近はTTの時に飲み終わったボトルでも捨てずに装着したまま走り続ける選手がいるのはその結果に基づいたチームの指導によるらしい。あれは別に「道にゴミを捨ててはいけません」で捨てていないわけではないのだ。
○でさえ無いよりあった方が空力が良くなるボトルだからして、TT用グッズとしてより空力を考えたボトルがあって何の不思議もない。ただ、今後この手のエアロボトル開発競争が起きたらまたUCIがボトルは○断面でなければならないとか余計なルール出してきそうだなとちょっと心配している。
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コメント
スゲー発想頭いいなあ!
確かに調子コイタ奴が更に長いボトルを付けて「ボトルですがなにか?」というのが目に見える…
投稿: cano | 2007年4月27日 (金) 01:19
と思っていたが、空力で有利なボトルはNGとトライアスロンのルールブックに書いてあった…
投稿: cano | 2007年5月 4日 (金) 00:07
canoさんまいどです。
トライアスロンはUCIとは違うルールで動いていますし、ディスタンスによってレギュレーションが違うのでそのあたりはヤヤコシイと思います。
投稿: LIVESTRONG 9//26 | 2007年5月 4日 (金) 23:59