Tange
丹下と聞けばクロモリロード世代は十中八九反応する。
そのくらい知られた名前だった。
今、丹下はあまり元気がないように見える。
だが、どうも商業ベースでのCM活動が少ないだけで実はかなり面白い物作りをしている。
丹下ならぬ「TANGE」の最新作の一部である。
T-4100の方は一昨年(去年ではない)のサイクルモードでもさり気なく展示されていたので、めざとい人は見覚えがあると思う。私が訊ねたところ、当時は発売するかどうかも未定だった。フルカーボンモノコックであり、価格的に安くなり得ないので、発売したとして売れるかどうか半信半疑だったようだ。
結果的には発売の運びとなったようだ。
丹下の人が危惧していた通り、かなり高い。
だが唯一無二の作りであるのも確かだ。
DEDAのシナプシが拓いたコンセプトをもっと徹底し本来の目的に徹したような作りである。シナプシはUCIの規定をクリアするために妥協しているからだ。重量も600グラムを切っており、ステムやエクステンションバー(別格のSchmolkeを除くと最も軽いモノでも300gほどある)の重さが全て内包される事を考えると充分軽く、同じ軽さをそれぞれ別パーツで構成したとするとT-4100の価格の半分を切るのはまず無理だ。当然ながら空力では一体のT-4100が有利だ。
他にもマニアックなフルチタンのインテグレーテッドエアロバーT-4262であるとか、ブルホーン部のドロップが150mmもあるT-4261であるとか、TANGEのラインナップはかなり風変わりだ。T-4262などはチタンマニアな人にしか売れないだろうし、かなり「濃い」ものづくりなのである。
ドロップでも3TTTのBiomorpheばりにうねうねしたデザインのT-4270など面白いものをラインナップ。ステムも110gの軽量モノまでラインナップだ。
老舗未だ死せず。
| 固定リンク
« His Office | トップページ | ノイズ »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント