苦いぶどう酒
Le Tour de France 2007はパリに凱旋し、DiscoveryChannelのAlberto Contadorが若干24歳で総合優勝を果たした。
終わってみれば、DiscoveryChannelは3位にもLevi Leipheimerを送り込み、チーム総合優勝すら攫う(最近はT・Mobileがチーム優勝することが多かった)“完勝”ぶりだった。
Maillot Vertは念願のTom Boonenが初獲得。
選手達は、勝利の美酒に酔うだろう。彼らがその勝利のために真摯に走った行為は本物で、そこに偽りはない。
だが、皆知っている。
除外された選手が皆最後まで走っていたらこの総合順位や各Maillot獲得者は違っていたことを。
例えばRasmussenが追放されなければ、たぶんMaillot BlancがContadorなのだ。
腹の底から素直にMaillot獲得を喜べるのはせいぜいTom Boonenくらいではないだろうか。
2006年は総合優勝者が終了直後に総合優勝剥奪。2007年はMaillot Jaune保持者がステージ優勝して総合優勝をほぼ決めた途端、残り僅か4ステージでツールを追放。2年連続で薬物渦に塗れたLe Tour de France。そのダメージは計り知れない。
この勝利、少々苦い味わいである。
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