Rasmussen Out
これはラスムッセンが6月に所在地を偽ってドーピング検査を忌避していた事実(メキシコにいるから検査を受けられないと回答したのに実はイタリアに居た)を受けての裁定だが、実のところ“これだけ”なら解雇までは行かなかったと思われる。ツール主催者のASOもラスムッセンにはこのような問題行動(ラスムッセンは「3回ドーピング検査を忌避したら陽性扱い」規定ギリギリの2回忌避しており「規定を逆手に取った悪質なドーピング検査逃れを行っている」との指摘が以前からあった)があることを知った上で大目に見ていた。しかし今回のツールの最中に牛の血清を用いた血液ドーピング疑惑(ラスムッセンに薬物を提供したとする証言者が現れた)が持ち上がったため、ASOもラボバンクももはやこれ以上庇えば側杖を受けるとの判断が働いたに違いない。
とまれ、Maillot Jaune着用選手がツール期間中にMaillot Jauneを着たままクビになってツールを去るなど前代未聞の大事件である。過去、ベルナール・イノーがMaillot Jauneを着たまま謎のリタイアをして騒ぎになった事はあるが、それにしてもおよそ今回の比ではない。
COFIDISもモレーニが筋肉増強剤のドーピング検査陽性判定(本人も使用を認めたのでBサンプルの検査を待たずに確定)を受けて既にツールから撤退。薬物使用クロ確定による除外選手はT・Mobileに次いで2人目。
薬物使用の嫌疑がかけられている選手はまだ他にも残っている。
物凄い大荒れ模様となってきた。
今回はマイナスの意味で歴史に残る大会となりそうだ。
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コメント
「ラスムッセン!アウト!」ていうとガキの使いの罰ゲームを思い出してしまう。
実際、世間の反応もツールそのものよりドーピングの嵐に目を向けていますね。朝日新聞はマイヨジョーヌの行方は記事にしないけどヴィノクロフの件には紙面を割いてる。
来年から「ドーピングしてはいけない21ステージ自転車耐久レース」とかに名称変更しよう…
投稿: cano | 2007年7月27日 (金) 01:10