ネオモルフェ
レースシーンでもそれなりに実績を残してきたメーカーであり、ここ2,3年では物凄く複雑な造形のエルゴノミクスカーボンドロップハンドル「Biomorphe」がロード乗りの間で大変話題になった3Tだが、どうやら倒産でもした模様で、支援企業のテコ入れが入ったのか「The New 3T」として再出発し、商品ラインナップも整理され完全に新しくなっている。
そこで、何と“あのBiomorphe”がラインナップから外れてしまった!
もう「3TTT Biomorphe」が生産されることはない。
結局Biomorpheも高価すぎたせいでその高い評価と集まった話題ほどにはユーザー数を増やせなかったのだと思う。
大げさでなしに「歴史に残るハンドル」だと思うのだが、いかんせんハンドル1本にあれだけの金を出せる人間は限られてしまう。例えそれがどれほど傑作でもだ。
最近でこそ複雑なエルゴノミクスハンドルが雨後の竹の子のように増えたが、明らかにその“雨”となったはしりはBiomorpheであり、Biomorpheの「生き物」めいた衝撃的造形は今でも色あせていない。色あせていないどころか、これほど複雑な造形のハンドルは今でもBiomorpheの独走であり、比肩するものは未だ現れていないと評価してもよいほどだ。この「アルミでは絶対無理」と思われる複雑極まる造形は、相性の問題は旁らに置くとして、いち造形物と見た場合素直に感心させられた。
このまま消えてしまうにはあまりに惜しい造形
そう思ったのはユーザーだけではないらしい。
なんとCinelliが製造設備ごと買い取り「Cinelli NEO MORPHE」として生産も既に開始したのである。
ちょっといい話だと思った。
Biomorphe(NEO MORPHE)の他にもアタッチメントハンドル「mini sub 8」などがCinelli銘で生産を継続されている。こちらは名前もそのままだ。
従前3TTTのドロップハンドルはサイズ表記が何故か「外〜外」表記で、ほとんどのメーカーが採用している「芯〜芯」表記に比べるとだいたい2cmほど大きくなる謎数値だった。結果サイズの買い間違いがちょくちょくあったと聞くのだが、Cinelli NEO MORPHEとなりサイズ表記は一般的な芯〜芯となった。なおNEO MORPHEとして延命されたのは「Biomorphe XL」のみで、25.8mmクランプのBiomorpheは今後再生産される可能性ほぼゼロ。入手難となりそうだ。
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コメント
はじめまして。いつも拝読させていただいてます。
私がビオモルフェを注文して待っている間に、なくなりました。
で、先週届いたのですが、1サイズ小さめでした。
芯-芯で、実測38cm。(そんなサイズはありません。)
芯-芯でも1サイズ大きめを頼んだ方がいいかもしれません。
レースに使う分には小さめもメリットがあると思って、涙ながらに納得してます。
投稿: もともと | 2007年10月29日 (月) 22:32
いつも楽しく読ませていただいています。
ボクもビオモルフェは大好きで、3本ほど使っています。さて、揚げ足をとるつもりはないので気分を害されたくないのですが……
3Tは元々グルッポ傘下のメーカーで、ブランドが売却されました。
なので、倒産ではなく……です。
これからも楽しい記事を読ませてください。
投稿: びおもるふぇ | 2007年11月 4日 (日) 13:41
オランダ人企業家がグルッポから3Tブランドだけを買い取ったみたいですね。
そもそもチネリと3Tとコロンバスは同じ企業なんで、「チネリが製造設備ごと買い取り」っていうことは無いように思うんですが。
投稿: エクセラ | 2007年11月12日 (月) 01:02