何にも似てない
本当に出荷されているのかよく分からないが、取りあえず形になったようだ。
かつてのシマノDDペダルのように、このタイプのペダルをやるには結局クランクもやらざるを得ないのだろう。
ベアリングがクランク内部に取り込まれているので、当然ながらQファクターもぐっと狭くできる。いや、それどころかVISTA INTEGRALはスルーアクスル系のクランクとしてはかなりQファクターの狭さにこだわって作られている。いわゆるチェーンラインは43mm。見た目からしてかなり「ペッタンコ」なクランクだ。一見アルミクランクだが内側にカーボンの補強がなされている。凹型にカーボンで蓋をするような断面と思われる。
このようにBBベアリングはクランク内に入り込んでしまう。このためBBカップは異様に素っ気なく、ほとんどベアリング剥き出しである。嵌合方式はシマノよりもカンパに似ている。
VISTAも非真円チェーンリング「VISTA SYNCHRO」を販売しているが、このVISTA SYNCHRO使用時にROTOR Q-Ringsの「OCP」に相当する「一番重くなる角度を可変する」機構をスパイダーアーム側が備えており、これはVISTA特許のようだ。
この機構を使えば、O,SYMETRICを使っても一番重くなる角度を変えることさえ出来る。
クランクアームの長さが「173,176,179」と見慣れない数字でこれは数字通りなのか何かに換算するのか戸惑う(VISTAペダル使用時は踏み位置が20mm前に移動するので、一般的なクランクの長さと同じ感覚で見ない方がいいのは間違いない)とか、独自パーツの山なのでベアリングの調達に困りそうだなとか、専用のBBにイタリアンの記述がないのでV2 BOOMERANGでは試したくても使えないとか、手を出し辛い要素が色々ある(少なくともBBの関係で現状使うのは非常に困難)が、とっても意欲的で面白いクランクであるのは間違いない。
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