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2008年9月15日 (月)

これはもはや壁である

開催中のVuelta a Espana
Contadorが第13、第14と山岳ステージで破竹の2連勝。しかも2回とも単独ゴールを決めた。

特に13ステージが圧巻。
最大斜度23.5%のとんでもない坂が待ち受けるAngliru峠が登場だ。

…23.5%!?

この峠、標高は1580mで決して凄い高さではないのだけど、その殺人的斜度で「ヨーロッパ最凶の峠」として有名らしい。いわゆる“壁”ってやつだ。
京都には「あそこより急な坂道はない」と有名な千束の坂が北区にあって、車で下る時はあまりの斜度に前方視界に道路が入らず自車のボンネットしか見えないので、まるで落下するような感覚におそわれる恐ろしい坂なのだが、ここが最大25%だ。道路幅員もそんなにあるわけではないので、正直、ビビりの人はここを自動車で下る事すら怖じ気づいてしまうと思う。登りも見えるのは空だけだ。が、確かこの恐怖の25%区間は登り終わる直前の50mほどで、千束の坂の大部分は21%だ。それでも十分過ぎるほどきつい。京都人感覚では「千束の斜度を自転車で延々登るだと!?」と想像するだけで目眩がしてくる。こんな坂、速い遅い以前に「足付かず、蛇行せずまっすぐ登れたら大拍手」だ(苦笑)。気を抜いたら乗ったままバックしそうだぜ。

この最凶峠でContadorは並み居るクライマー達をみんなチギって勝ってしまった。事実上「オレこそ現役最強クライマー」と証明したようなものだ。Le Tour de France2008のL'Alpe d'Huez頂上ゴールで他の選手をチギったCarlos Sastreも、このとんでもない“壁”ではContadorに付いていけず、ゴール後は完全に疲れ切った失意の表情だった。13ステージに入る前から既に終戦状態にあった(苦笑)Valverdeが意地を見せて追走し2位には入ったが、Contadorの影も踏めなかった。

「ああ、やっぱり、Le Tour de France 2008にASTANAが出ていたらPantani以来のダブルツール達成が成されていたんだろうな」

と思った。この登りの強さはハンパじゃない。それとContadorは「行くところと行かなくてもいいところ」の使い分けが上手いと思う。中盤までのどうってことないステージでは「行かない」ままでやり過ごし、ライバルにとって「ここで行かれたら痛い」ステージでこそ絶対に「行く」のだ。相手をたたきのめすような勝ち方をするので、稼いだタイム以上にダメージが来る感じだ。これがValverdeだと、総合優勝争いと関係ないステージで派手に勝ったりする。それが素人目には格好いいからいかにも人気者Valverdeらしいとこなんだけど、ライバルは「ふーん。おめでと」で終わりなワケだ。だってハナから勝つ気ゼロのステージだから。ところがContadorのように最凶峠を制した翌日も単独ゴールを決められた日には、相手はもはや「もう勝手にしやがれコノヤロー」とあきれ顔だろう。実際、14ステージではSastreこそContadorと小差でゴールすることが出来たがValverdeは13ステージで燃え尽きてしまったらしく、4〜6位や7〜10位くらいで形成された小集団にも入れなかった。

まだステージは残っているけど、もう決まったような感じがする。それこそ集団落車にでも巻き込まれない限りContadorが負けるとは思えない。

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コメント

CYCLINGTIMEで結果だけしか見ていませんが、
私も決まったと思っています。

30秒差以内に付けて、行くべきところで行く。
彼の必勝パターンです。

投稿: 猫の郵便屋 | 2008年9月15日 (月) 22:13

この凄さは想像できます。神戸市垂水区旭丘という所に、短いですがこれと同じかそれ以上の激坂があります。どれだけ凄いかというと、坂の頂上で、向こう側から来る車両が見えるように、道路の真上にカーブミラーが付いているのです。当然(!)ここを自転車で上ろうとは思いません。。。そんな激坂をレースの行程に入れるとは、主催者もマゾヒストですね。Vueltaは毎年そこを走るのでしょうか?

投稿: ランス | 2008年9月16日 (火) 01:43

然林房よこのあの坂よりも激しいとは・・・。
あそこ下って、原谷方面へ抜けずにまっすぐ林道を進むと同じく激坂があります。
一応舗装されてますが木の枝などありますのでロードで登れる人はいないでしょう。
なんどか登りましたが、あそこは歩くしかないです。
抜けると京見峠茶屋手前の激坂に出ます。

数値だけで見ると想像も出来ませんが、実際の坂がわかるとそのすごさが実感できます。

投稿: 秦璃@機材ヲタク | 2008年9月16日 (火) 15:46

>ランスさん
横槍で失礼ですが「自分は走らず選手に苦行を強いる主催者」はマゾではなくサディストと呼ぶべきではないでしょうか?

投稿: | 2008年9月16日 (火) 20:57

そうそう、サディストの間違いです。
ちなみに、神戸のカーブミラーの写真がありました。

http://blogs.yahoo.co.jp/noisettelover/53471253.html

投稿: ランス | 2008年9月17日 (水) 03:04

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