EUROBIKE2008 「負けてない」なんてレベルじゃない
公表されている前後合計重量は100gで、95gのORIONに5g落ち。
しかしFiburaはリンクが使われており、構造的に片利きが起きないようになっている「変形デュアルピボット」とでも呼びたい構造だ。素材や作りが高度なだけでブレーキキャリパーとしては古典も古典、何のひねりもないシングルピボットキャリパーであるORIONに比べると「ブレーキとしての作り」でかなり先を行っている。この構造で5g落ちならむしろ実質上回っていると評価してもいいだろう。THMは空力をけっこう意識しているメーカーなせいか、シルエットが小さいのもよい。
こっちはリンクが使われていないので、たぶんR用だと思われる。
センターのピボット軸がやたら太いのが印象的。気になるのは、取り付けのボルトはどうなっているのか、だ。
リンク周り。一見複雑に見えるが、よく見ると理に適った合理的なリンクで奇をてらった部分はない。
THMは他にも凄い製品が目白押し。
エアロフォークScapula F
市場に出た製品としては初めてと思われる、ブレーキキャリパー一体型フォーク。
この構造が凄い。
こんな風になっていて、一見「一体どこにブレーキキャリパーがあるんだ?」と不思議で仕方がないのだが
なるほどと表現したらいいのか、かつてもこんなフォークを想像した人はいるのだろうけど、カーボン全盛時代だからこそ生まれた衝撃的構造だ。ブレーキキャリパーのバネとアームとが機能を兼ねており、しかもフォークに一体成形されている。内蔵を通り越して一体成形と来たか。「内蔵型カンチレバーブレーキ」とでも呼ぶのが的確なのだろうか。
凄く「惚れた」んだけど、1inchコラムのものが出るとは到底思えないのでうちのV2 BOOMERANGには使えないなあ。
Fibura(予定価格900ユーロ)はけっこう真剣に買うかどうか検討中だが、THMもなんだかんだで生産寡少なメーカーなのでホイホイと手に入りそうにない事は間違いない。
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コメント
凄いフォークですね(苦笑)
「後ろに隠す」を大きく超えて完全一体とは…
パッと見だとノーブレーキと勘違いしそうです。
そういえば同社のRDはどうなったのでしょうか?
投稿: nYolo | 2008年9月12日 (金) 18:23
この調子で、今度はこのフォークに整流用スリットがあけられたりエアロヒンジになったりすれば……いいのになぁ。
もはや空気抵抗の壁より特許問題の壁の方が、漕ぎ手を悩ませ始めていますよね。ホント
投稿: 世森 | 2008年9月12日 (金) 21:27
ファニーバイクが流行ってた頃に、国内の某有名ビルダーさんが似たような物を作ってたのを思い出しました。
まだまだ鉄が全盛の時代で、キャリパーをただ覆った内蔵型で、一体型ではありませんでしたが。
投稿: 333 | 2008年9月15日 (月) 03:55