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2008年11月27日 (木)

2 to 1

Fulcrumのアルミリムホイールも、Campagnoloと同じく「2 WAY FIT」銘のロードチューブレス正式対応モデルがリリースされる。
そこで気が付いたことがある。

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この写真を見た瞬間、私は「あっ!」と思った。

これはもはやG3組じゃないか。

ついでにハブやスポークも流用している。CYCLE MODEで激写(誇大表現)してきた。前のracing1やracingZeroはまがりなりにもオリジナルのハブシェルやスポークを使っていた(ハブ軸周りはもとから共通)のに、部品の共用化がますます進んでいる。

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上がracing1 2 WAY FIT、下がracing1だ。2008モデルのEURUSのハブを知っている人なら見て分かるとおり、上はEURUSのハブと共通部品で出来ている。

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同じく上がracing1 2 WAY FIT、下がracing1のスポーク。上は2008モデルEURUSと同じスポークだ。

racingZero 2 WAY FITもSHAMAL ULTRAとの部品共用化が進んでいた。racingZero 2 WAY FITのハブはSHAMAL ULTRAの、スポークも同じくSHAMAL ULTRAの、同じ部品で色を変えてあったりするだけだ。

「合理化」なのだろうし、そもそもFulcrum自体がカンパから無理に分離したような経緯で出来た会社であるからして無駄なコストは省きたいのだろうけど、ちょっと寂しい。

Fulcrumを分社したことで再びMTBの分野へ参入したカンパ*だからFulcrumを畳むこと自体は考えられないだろうけど、racing1が登場した頃の、玄人受けはしても華がないホイールであるNEUTRONや旧EURUS G3がミドルクラスのラインナップを支えていた頃とは違う。EURUSやSHAMAL ULTRAが「性能的には事実上racing1/racingZeroと同じ」になってしまったいま、Fulcrumのミドルクラスロードホイールは地位が危うい。今回の部品共用化コストダウンにもそれが現れている。今後の売れ行き次第では、Fulcrumの事実上MTB専業化さえあり得ると思われる。

Fulcrum Two to One組み、好きなんだけどなぁ。

*CampagnoloはかつてのMTBブーム時に、デュアルコントロールレバーの猛威で他を圧倒・駆逐しつつあったSHIMANOにロードコンポの売り上げを相当喰われ、しかも自転車史上最もバブリーな世界的ブームであったMTB用の製品を何ら製造していなかった。そこでCampagnoloはロードを立て直さずに寝惚けた思考回路で何のノウハウもないのにMTBに参入し、当然ながら問題外の完成度で売れ行きは大コケ。本気で会社存亡の危局に立ったが、その時に見かねたSHIMANOがCampagnoloを救うため「二度とMTBに参入しないこと」を条件としてデュアルコントロールレバー他の特許のクロスライセンスを持ちかけ、お陰でCampagnoloもエルゴパワーを売り出せて「本業」たるロードコンポの売り上げが回復して持ち直した。SHIMANOはこのクロスライセンスで得をした部分がほとんどないことから「自転車の歴史の一部として消すことはできないCampagnolo」を救うために損得勘定で見たら損なクロスライセンス締結をあえて持ちかけた事は明らかで、SHIMANOが自転車を単なる儲けの道具として見ていない事を物語るエピソードである。

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コメント

いつも楽しく拝見しています。

RACING1はもともと、「ユーラス使いたくてもシマノコンポだから無理」
というユーザーをピンポイント開拓の製品なので自然な流れなんだと思います。

旧モデル満足して使用していますが
モデルチェンジであのスポークが細くなったのは良いですね。
もし新RACING1買っても2to1とG3のちがいは使用上あんまり気にならないと思います。
(G3組スポークだからきしむ?なんてことはないでしょうから)

シマノ→カンパニョーロの特許相互許諾の件、常識なんでしょうけど知りませんでした。目からうろこです。

投稿: カイシャイン | 2008年11月27日 (木) 12:57

カイシャインさん、お久しぶりです。

スポークですが、あれ厳密には「細くなった」わけではありません。前は、より高速で移動する外周に近づくほど薄くなり前後長が長くなる、たぶん真の採用理由は性能より見た目なんですけど、大変理に適った断面形状でした。それがどこも同じ厚みと幅の「作りやすい形になった」だけです。よく見ると外周付近の厚みは増し前後長が短くなる、空力で見れば悪い変化です。おまけに扁平部分が少し短くなったのも、最も高速で回っている部分で短くなっていますので性能的には後退です。実用上はさしたる差ではないのですが、そのような作り手サイドの「ちょっとだからいいじゃん」こそがコストダウンの合理化ですよね。性能アップのための合理化ではない。

実用上、G3とTwo to Oneの違いはありません。個人的経験ではフレ取りなどTwo to OneよりもG3の方がやりやすかったくらいです。

が、実質違わないものを敢えてやる気概がFulcrumのアイデンティティを形成していたわけです。でなければ、かつてTom Boonenが使っていた「Fulcrumのシールが貼ってあるだけの、ハブからスポークの組みに至るまで完全にBORA ULTRA」のような製品をズラッと並べればいいわけです。あれなんかリアが完全にG3組みだったりして「うっわー、BORA丸出しやん」と鼻白みましたが、量産型もそんな風になるまで時間の問題かなと思いました。そのうち「EURUSの色とシール違い=racing1」「ZONDAの色とシール違い=racing3」の時代が来るかも知れません。

MTB用はカンパで出せませんからこのままFulcrumオリジナルでしょう。ディスクハブの前輪Two to Oneには「なるほどそう来たか」と感心しました。今後事実上のMTB専業化はあり得るなと思っています。

投稿: LIVESTRONG 9//26 | 2008年11月28日 (金) 16:17

お返事ありがとうございます。

あのスポーク、ただ太いだけだと思ってました。
「スポークのエアロダイナミクスなんか本数で決まるんだよ」
と、むしろ邪魔にさえ感じていました。

実際は、外周に向けて薄く扁平にするため
ユーラスとかの均一スポークよりもずっと手間がかかってたんですね。
見直したというか、あのスポークがいとおしくなりました。
体感はできませんが、少しでも効果があってほしいものです。

コストはかかるけど、2to1も含めてユーラスとの仕様の差が
デザイナーの気概だったとは…
ロゴとかステッカーだけの違いになったら本当にさみしい限りです。

RACING1は雑に乗っててもなかなか振れが出ないし、
リムテープ貼らなくていいし、加速感がとても良いです。
デザインもなかなかイタリアン風ですし。

投稿: カイシャイン | 2008年11月28日 (金) 19:23

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