他じゃ真似できない(色んな意味で)
ようはCinQo Saturnのcervelo Testteam用バージョンなのだけど、ROTOR謹製のクランク部が凄すぎ。まるでパンチングメタルのように穴ぼこだらけだ。
「どうだ!カーボンにゃこんな真似は絶対できねえだろ!」
と鼻息荒いROTOR社技術者達の顔が目に浮かぶようだ。
ROTORは徹底した「切削」のメーカーである。
削り出しステム、削り出しチェーンリング、削り出しクランク。主力商品は全部アルミ削り出しが売りだ。しかも2008年Le Tour de Franceを制した同郷スペインのCarlos Sastreに提供するのだから弥が上にも気合いが入った、その「削り出し魂」を見せつけたクランク。
いやはや、参りました。
他社の技術者も「これは凄いな」と目が点ではないだろうか。なんせ、この鳥かごだか虫かごだかよく分からないボコボコまでやるのはもはや少々やり過ぎで、かけた手間と時間ほどの実質効果はなく、違うやり方で同じ性能をもっとスマートに得る方法があるだろうからだ。その、あまり合理的ではないコンセプトを馬鹿馬鹿しいまでの手間で押し切ってしまった作りだ。
なればこそ、他社は余計に目が点だと思う。
とてもじゃないが真似できないからだ。可能かどうか以前の問題として。
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コメント
これは・・・、
Merckx(の機材を作っていた当時のカンパ?)もびっくりですね・・・
投稿: Y.Saito | 2009年1月31日 (土) 10:16
零戦の軽め穴と同じですね。零戦の場合は著しく量産性を低下させたので、兵器としては??ですが、クランクの場合は高く売ればよいわけですから。
投稿: 元 | 2009年1月31日 (土) 11:51
実はシューズメーカーへの嫌がらせでやりました。
投稿: スピワン | 2009年1月31日 (土) 20:35