« Stealth EVOのオプション | トップページ | Tour Down Under »

2009年1月21日 (水)

LEW Racing終焉!?

残念なニュースだが、市販世界最軽量ホイールを作っていたLEW Racingが、夜逃げつまり事実上倒産状態にあるようだ。

全ての商品の生産がストップしているのに顧客から商品代金として預かった金も返却されず、世界中の多数のフォーラムではLEWに対する怒号が飛び交う状態である。

暫く前からオンラインショップやフォーラムへのアクセスが一切不能になっていたので、私も「これはおかしいな」とは思っていたのだが、上記の通りが現状らしい。

世界最軽量でしかも実販売しているホイールだった、PRO VT-1+Bを実際にオーダーしたはいいが金を払ったままになった人がいたり、日本円換算100万円以上を払ったまま商品を受け取れない人がいるだとか、まさに典型的な夜逃げによる最悪の事態である。しかもLEW直販はクレジットカード不可の銀行送金のみだったので、メーカー側に夜逃げされてしまうと回収は至難だ。

高額商品なだけに、ゼータトレーディングのようにLEW製品を扱っていた各国の代理店の中でも結構な額の損失を免れないところが複数出てくるのではないだろうか。日本でLEWの代理店はゼータトレーディングだけだったと思うが、ゼータトレーディングは個人的に思い入れが大きい(取扱商品と個人的好みが物凄く被っている)ので余計心配してしまう。

世界同時経済危機の影響だと思われる。

ちょうどこの危機が表面化する夏くらいまでは商品の実販売が続き、北京オリンピックで本当にデビューできた780gディスクホイールのような新製品も開発・発売に漕ぎ着けていたLEW Racingだが、高価格商品の少数販売だけに、その後突然訪れたこの“冬”を乗り切ることは出来なかったようだ。

世界的大企業でさえ全く油断できない状況下である。世界中の著名一流メーカーの下請け工場が林立し「世界の工場」と呼ばれた中国でも、それら下請け企業の相次ぐ倒産・経営者夜逃げラッシュ状態。自転車関係の企業は中小が圧倒的多数だ。融資元の金融機関が金融危機で突然経営悪化し融資全額引き上げを宣告されたりしたらひとたまりもないところは多い筈。ユーロやポンドで動いている地域の会社は特にヤバいと思う。世界のカーボン製品の原料ほとんどは日本製。今は日本企業側が円高損益を呑まされており日本企業が赤字を連発している原因だが、むちゃくちゃなユーロ/ポンド暴落のお陰でヨーロッパ相手の輸出は企業の大小業種一切無関係にほぼ全面赤字状態だ。もはや輸出価格改定以外の途はない。ヨーロッパのメーカーにとっては、史上最悪級の資金調達難なのに原料は上がってしまう「最悪の冬」がすぐやってくる。某一部上場製造企業(自転車とは無関係)の予測では、この最悪の状況が作り出す今回の不景気の底が2009年夏くらいだそうだ。この時、ヨーロッパのメーカーで倒れるところが一つも出ないと考える方が無理がある。それこそ、自転車界では押しも押されもせぬビッグネームの筈だった企業がウソのように倒れてしまっても何の不思議もない状況が来る。

2008年末からイギリスの物販店では7割引すら珍しくない異様な安売りセール合戦が行われているのがメディアで取り上げられているが、金融機関の相次ぐ破綻と無茶苦茶なポンドの暴落に、どこも「いまのうちに運転資金を少しでも確保しておかないと余波で呆気なく倒産してしまう」と危機感200%状態だ。損得で動かなければ生きて行けない筈の商売人が一斉に損得を度外視しなければならないほどの危機が来ている事を示している。有名どころでは、100年以上の歴史を誇る陶器の名門Wedgwoodが既に破綻した。

「社長Paul LEWは既にLEW Racingを再建不可能と放棄し、ボロン配合リムの特許をライセンスしていた縁で技術者としてReynoldsに雇用されている」との未確認情報もある。どちらにせよLEW Racingのお先は完全に真っ暗だ。

LEW Racingがどうなったのか/どうなるのかについては、遠からぬ将来ゼータトレーディングのHPで発表があるのではないだろうか。LEW製品は在庫を売り切るのみで今後の商品供給はどう見ても絶望だし、LEWに返送しての修理であったPRO VT-1の修理が不可能になったのも間違いなかろうし。

何とも暗い話題だ。

今回の経済危機が来た時に「影響を受けて倒産する自転車関連企業が出るのは避けられないな」とは思ったが、第一号がLEW Racingとは。

夕雲にはそれが理解できないのだ」のバカネタばっかり連発できる世の中が何と素晴らしいことかと実感する。こんな話題ばかり続くとバカネタの一つすら浮かんでこないのだ。

|

« Stealth EVOのオプション | トップページ | Tour Down Under »

コメント

LEWが倒産しましたか・・・。
衝撃的ですね・・・。
だてに「100年に一度の経済危機」といわれがあるわけです。
リムの精度のよさはかねがね使用されてたかたからお伺いしていたので非常に残念です・・・。
ゼータさんのブースで始めて持ったときあの「フリスビーができそうだ」などと思った異様に軽いホイールが消えてしまうとは・・・。

<「社長Paul LEWは既にLEW Racingを再建不可能と放棄し、ボロン配合リムの特許をライセンスしていた縁で技術者としてReynoldsに雇用されている」
今回の一件でとばっちりを受けた方には気の毒ですが、
これがもし本当ならReynoldsユーザーとしては少し希望が見える気がします。
LEW製品自体はなくなってしまいますが、何らかの形でREYNOLDS製品のパフォーマンス向上があるならば「かつてのLEWらしさ」が感じ取れそうなホイールができたならばそれはうれしいことです。
ライトウエイトのライバル会社が腑に落ちない要因で亡くなってしまいましたが、その技術は完全に消えることなくReynolds製品に受け継がれていくことになりますから・・・。

投稿: 秦璃 | 2009年1月21日 (水) 01:05

初めて書き込みをします。
偶然さっきゼータトレーディングでLEWのページを見ていたところでした。
個人輸入が熱いなどと言ってウハウハしているだけでは終わらないこの大不況の倒産第一号がLEW・・・絶対にこれ1社じゃ終わらないでしょう。
この先どこがつぶれるのか、どこがつぶれてもおかしくないですよね。

私もゼータトレーディングの行く末を案じています。
あれだけキワモノばっかり輸入してくれる代理店は他にありません、大好きです。
eeブレーキを個人輸入しようと思っていましたが、ゼータの契約店で買ってあげようかな・・・。

投稿: .inc | 2009年1月21日 (水) 01:58

同じく初めて書き込みをします。
LEWにリムのOEMをしてもらっていたシマノのカーボンホイールはどうなるでしょうね?
購入を検討していただけに心配です。

投稿: ぴろ21 | 2009年1月21日 (水) 10:55

情報が早いですね。人は代わっても会社は残る、なんてことは多分ないよね。

http://blog.kgsbikes.com/2009/01/09/lew-joins-reynolds/

Paul Lew氏は軍需のビジネスも関わっていたけど、どうもうまくいっていなかったのですかね。
こういったキワモノメーカーは残ってほしかったのだけど。

投稿: TTC | 2009年1月22日 (木) 23:13

こんにちは。
LEW倒産は誤報、という話もあったり情報が錯綜していますね。
海外のフォーラムで誰かがLEWのカスタマーサービスの対応が遅いのを皮肉って「LEWは倒産した」と投稿した所、それを見た非英語圏の人がLEWが本当に倒産したと勘違いしたとかなんとか・・・
風評被害によって倒産することもありうるので、どちらにせよ倒産していないことを祈ります。

投稿: tosh | 2009年1月22日 (木) 23:47

こんにちは。

いつもブログを楽しみにしてます。
LEWのその後はどうなったのでしょうか?
今年の総合パーツカタログにはラインナップされていますが…

逆にcarbonsportsJapanに連絡が付かなくなり、カタログからもなくなってますが…

投稿: Lightweighter | 2009年5月12日 (火) 21:10

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/170044/43799369

この記事へのトラックバック一覧です: LEW Racing終焉!?:

« Stealth EVOのオプション | トップページ | Tour Down Under »