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2009年2月14日 (土)

ボードマン、今更だが、やはりあなたは凄かった

かつてChris BoardmanがLOOKの特別製フレームでLe Tour de Franceのプロローグを走ったことがあった。

なにが「特別」かって、確か196CLMか296CLMをベースに作られたそのフレームは、フォーク周りが空前絶後だった。

フォークの下クラウン付近からハンドルが生えているのだ。
通常、ステム(この系統だからERGOSTEM)が取り付けられている場所には金具だけで何もない。
まるで「間違い探し」のような作りである。

Fブレーキキャリパーのギリギリ真上にエアロバーがある、壮観の一言に尽きる極端に低いポジション。またこのとき確かBoardmanただ一人だけ変速システムにMAVICの電動変速システムZAPを使っていたなど、Boardmanがただ速かったのではなく物凄くシビアに機材要求し、また汎用性とかそんなものは気にせず「尖りきった最先端の性能」を求める選手である事を示している。Boardmanただひとりのために専用フレームまで作らせてしまう(=作る価値があるとメーカーに思わせるてしまう)あたりが人類史上最高の天才TTスペシャリストたるBoardmanらしいのだが、あのとんでもないポジション、案外まんざらでもないなと思う今日この頃である。

2008年末からずっとERGOSTEMを使って色々と「とりたいTTポジション」を探ってみると「ステムのハンドルクランプセンターからホイールのハブセンターまでが、435〜440mmの間に入る」である事が分かった。これ、数字だけ出してもピンと来ないと思うが実際にメジャーで計ってみてもらったら「えええ!?」と思うはずだ。普通の場所にFブレーキが付いているなら、まさにキャリパーのすぐ真上にハンドル(ブルホーン)が来てしまう数字なのだ。ハンドルクランプとブレーキキャリパーの間隙は僅か2cmくらいしかなく、横から見たら

「これ、ステムを上から生やすのではなくて下から生やした方がよっぽど合理的だよな」

と苦笑してしまうような様相になっている。

EvansのRIDLEY DEANもえらいことになってるポジションだった。
あの、当時「なんじゃあありゃあ!?」とビックリし、なんとむちゃくちゃな自転車だと思ったBoardmanのTTフレーム、実は凄く理に適っていた。
でもその「理に適って」いる加減は、ゆっくりとしか走れない人には全然ワカラナイものなのだ。

真に優れたものは、一般常識では計れない。

これだからスポーツは面白くてやめられない。

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コメント

ものすごく細かい突っ込みですが
ボードマンがLOOK乗ってたのは確か1999年。
ランスが最初に勝った時でプロローグ優勝も彼でした。
その時はZAPではなく市販されたばかりの無線変速のメカトロニックを使ってました。
その前の数年間はZAP使ってましたね。

ZAP初登場は多分1993のオンセでしたね。LOTUSのデビューもその時だったと思います。
ボードマン初登場優勝の1994年のフレームはLOTUSで何年か後からHOTTAになったと思います。
で確かHOTTAも今回の記事で書かれていた状態のハンドルでしたね。
フォークコラムのふたにチネリのバーエンドキャップ差し込んであったの覚えてます。

投稿: GTI | 2009年2月14日 (土) 00:53

そうそうパンターニが得体の知れないTTバイク使ってましたね。
ハンドルはボードマン同様フォークから生えててDHバー部分のみ通常のハンドルの位置に着いてました。
ヘッドがインテグラルでフォークエンドもミョウチクリンでどうにも重そうな(フルアルミ)自転車だったの覚えてます。

投稿: GTI | 2009年2月14日 (土) 01:00

最近私が考えている空気抵抗を減らすための最適ポジションは、

1.まず、普通に立つ。
2.両手を天に向かって挙げる。
(手の形はグーでもパーでも、なんならチョキでも可。幅は肩幅以下に。)
3.その体勢で腹や胸の面が地面と平行になるようにする。

というものです。
リカンベントの頭が進行方向を向いているバージョン、
または、ウインタースポーツのスケルトン、
または、ウルトラマンやスーパーマンが飛んでいるシーンをイメージして頂ければ分かり易いかと。

新しい自転車を作らねばならないことと、
UCI規定に反することが最大のネックですが・・・。

投稿: Y.Saito | 2009年2月14日 (土) 18:49

GTIさん、より詳しい補足ありがとうございました!

Y.Saitoさん、どこまで本気で書かれているのかわかりませんが、それはあまりにも有名な「スーパーマンポジション」そのものではないのでしょうか…?

投稿: LIVESTRONG 9//26 | 2009年2月14日 (土) 19:09

Y.Saitoさんの言ってるの2008のツール・ド・フランスで一瞬誰かやってたような・・・。

腹をサドルにのせて足をまっすぐにして。

投稿: ちわわ | 2009年2月15日 (日) 04:41

ヒントはスーパーマンポジションなのですが、
Obreeが考え出したそれはサドルに腰掛けており、
下肢は地面と垂直の方向に出ていて、地面の方向に漕ぎますよね。

私が実現しないだろうかと思うのは、
サドルは使わず、何らかの方法で地面に腹を向けて寝そべるようなイメージで、
脚は進行方向より後ろに向かい、そして進行方向より後ろに向かって漕ぐというものです。

Obreeのスーパーマンポジションの派生形なのは間違いないですが。

投稿: Y.Saito | 2009年2月15日 (日) 16:08

Y.Saitoさん、ニコニコ動画ですがこんなイメージでしょうか?http://www.nicovideo.jp/watch/sm821764

投稿: nYolo | 2009年2月15日 (日) 16:47

>Y.Saitoさん

これが近い感じでしょうか?

http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=juMXlr5_cpU&NR=1

ダウンヒルでかっ飛ばすと、コーナーリングで即死しそうです。。(^^;)

投稿: よっぱらい | 2009年2月16日 (月) 09:17

「スーパーマン・ボードマン」&「洗濯機・オブリー」・・・嗚呼、夢のコラボレーション☆

そして、世界のサイクリスト達のアワーレコードへのモチベーションを激減させた二人・・・(T_T)

投稿: Nao | 2009年2月16日 (月) 14:06

>nYoloさん

おぉー、これで漕ぐことが出来ればほぼイメージ通りです。

この動画の一コマを見て思ったことは、
合理的で安全な形にするには前2、後1の3輪かなぁということです。
前の2輪の間に頭が来るようにし、進む方向を決めるのも前輪で、
後輪が駆動輪となるというものです。

投稿: Y.Saito | 2009年2月16日 (月) 17:58

初めてコメントします。
いつも楽しみにしています。宜しくお願いします。
Y.Saitoさん、下記ブログTOPの左上端写真のイメージでしょうか?

http://munakyo.blogzine.jp/probe/

更新されていたらすみません。幾分コンピュータデバイドなもので。

投稿: psysai | 2009年2月17日 (火) 02:06

Y.Saitoさんの理想を私の妄想と自転車、自動車部品組み合わせて設計してみてしまった。

誰か設計で終わらせないで、作ってくれないかな。
命の保障は出来ないが、やたらかっこ良くなってしまった。
http://hw001.gate01.com/tiwawa-seven/superman_bike.png

投稿: ちわわ | 2009年2月17日 (火) 04:49

>psysaiさん
現存するとは・・・coldsweats02
この画像のバイクはモールトン派生タイプのようなので、相当速いと思えてなりません。

>ちわわ
おぉっ!! 正にこれですよっ!happy02
CGとはいえ具現化するとは思っていませんでした。
漕ぐ方向の最適化(効率よく力が入る位置にクランクを配置)と、
あとは涙滴型のカウルを被せれば・・・catface

名前は“LSD号”。
最初の二文字“LS”はLIVESTRONGの略、“D”はDreamsの略です。

投稿: Y.Saito | 2009年2月17日 (火) 16:31

これ、逆に走ったらアワーレコードとかに使ったリカンベントと変わらなくないですか??

投稿: ぶち | 2009年2月18日 (水) 11:27

>ぶちさん
調べてみました。

前者は確かに、逆に走ればFrancis Faureのリカンベントですね。

後者も、
誰でも簡単に、速く、快適に移動出来るという発想はリカンベントと同じです。

ちなみに、現在最も速い人力車はカウル付きの二輪車のようです。
ただ・・・、他人に助走をつけてもらわないと走り出せないようでcoldsweats01

投稿: Y.Saito | 2009年2月18日 (水) 16:36

リカンベントっぽくないカウル付で・・・。
力が入りやすく・・・。ね・・・。

http://hw001.gate01.com/tiwawa-seven/superman_bike5.png

投稿: ちわわ | 2009年2月19日 (木) 04:46

Y.Saitoさん

>現在最も速い人力車はカウル付きの二輪車のようです。
この走行動画見たことありますが、ものすごい五月蝿かったです(笑)
やっぱりカウルがあると音が反響しまくるみたいですね。
あと、落車というか転んだ動画も見ましたがカウルのおかげで中は無事ですが、
外から見るとものすごいスピードで滑っていて、ちょっとシュールでした・・・

投稿: | 2009年2月19日 (木) 13:49

>ちわわさん
これは・・・、速いんじゃないだろうか・・・happy02

トライクのような、車体を寝かせることで曲がる機構と、
後ろの2輪の回転数を合わせる機構が実現すれば、
あとはスポンサー次第・・・?coldsweats01

投稿: Y.Saito | 2009年2月19日 (木) 20:43

投稿: Gualvappy | 2009年2月25日 (水) 10:35

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