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2009年2月 3日 (火)

オーソリティーかく語りき

Lance Armstrongの復帰時の空力テスト絡みで、Steve Hedの大変興味深いコメントがあった。

  1. Lanceのフォームは、背中のこぶの関係で理想のフォームではない。
  2. Lanceのフォームを見直すことで最終的に50km/h走行時21Wセーブすることに成功した。
  3. 何人かのライダーは、腕に頭を近づけることを意識しすぎるあまり腕が上がっているが、あれは良くない。例えばLeipheimerがそうだ。
  4. 頭から体の線が水平一直線になるのが一番良い。
  5. 実走テストには、Strain Gaugeが20個ある特別製のSRMを使用している。(通常モデルとしては最高峰の「Science」でも8個)
  6. ただしこの特別モデルのSRMは防水性能が全くないため屋外で普通に使うことはできない。
  7. ここまで特殊なSRMを使う理由は、通常モデルだと測定誤差のせいでちゃんとした比較が出来ないからだ。400Wで走行する時、1%の誤差があると4Wも違ってしまう。これではテストにならない。

気になったのは3、4番。当代随一の空力の専門家に「腕が上がるのは良くない」と指摘されると穏やかではないな。確かにFloyd Landisのあの格好は風洞実験もやった上で空力も良いことを確かめたフォームだったそうだが、Phonakのチームメイトが試したら全滅だったらしいから「彼にしか通じない、体格の個人差まで含めたベスト」だったのだろうとは思う。正直、Armstrongのフォームが21Wセーブって、どこをどう弄ったから21Wセーブなのかワカラン。だが、これはきっちり計測しながら色々試してやってみないとダメなんだろうなとは容易に想像が付く。それにフォーム弄っただけで21Wセーブってのもさり気なく凄い。連続出力として見た時、21Wの差はかなりデカい。

やっぱりテストしてみんと分からんようだな。
しかし風洞実験なんか出来る環境(資金も含め)ねーよ、マッタク。

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コメント

2番が個人的に一番衝撃的です。

奥が深い・・・

投稿: ぶち | 2009年2月 3日 (火) 11:10

風洞実験、米国だと1時間$380でできるそうですが、日本だと無理でしょうね。と、言うか一般に開放されている風洞試験設備って日本にあるんでしょうか。

投稿: 元 | 2009年2月 3日 (火) 12:34

「空力的に優れた姿勢」と「本人が走りよい、何年もかかって作り上げた姿勢(乗車ポジション)」はやはり違うんでしょうね。
「空力的視野」も取り入れたらそれこそいろいろな意味で「計測」しないと成し得ません。
ランスのような「出来上がったポジション」でさえもそれは個人がより良い乗車姿勢を求めた結果であって、「空力学的ベスト」な姿勢ではないと・・・。
「行き着いた快適な乗車姿勢」と多少それらを犠牲にして出力が数ワット落ちたとしても「空力学的に優位な姿勢」をとるのか・・・。
微妙なところではあります。
21wセーブできるのだから誤差程度の出力低下は気にしないのか、両方を両立すべく速度域や走行区間によって使い分けたり、もしくは一貫して中間のポジションを維持したり・・・。
エアロロードなるものが流行っている昨今ですが、ライダー自身の「行き着いた完成されたポジション」から「それをもとに作り出した空力学的優位な姿勢」というのがはやりだしそうな気がします。
完成された姿勢から空力姿勢に変えることで出力低下等微小なデメリットが発生する場合の対処の仕方なども個々人の独自性が出てきそうです。
それこそ、ツールなど大会で走行中にも監督が乗車姿勢にさえ口うるさく支持を出す日が来るかもしれませんね。

投稿: 秦璃 | 2009年2月 3日 (火) 16:24

Lanceのいない間のポジショニングの進歩で、50KM巡航時に5%近いパワーセーブって本当に凄い事ですね。
Lanceが普通に選手生活続けていても1%のパフォーマンス向上がどれだけ大変だったか!
5のSRM-Science(歪ゲージ20個)の件ですが。自分が大昔マルク立てでSRM買った頃はトラックタイプのScienceはStrain Gauge20コ入りが標準だった気がします。
その頃は為替もありますがPROで¥50万位・Scienceで¥100万越えていいた頃です。SRM曰く20コ着けても8コ着けても計算していて差がないとかで8コに落ち着いた様です。
(あと20コも着けるとStrain Gaugeが一枚離脱とかしてもゼロ補正とかしてるうちに分からなくなって逆に誤差が出るなど弊害もあった様です)

余談ですが先日のLanceのシューズの件で。今月号のBICISPORTに載っていましたがソールを15mm厚位のスタックある物にしてもらっているみたいです。
(これはRocket7のオプションにあります。7mmスタンダードでプラス10mmまでだったかな?)
エクステンション(ラムゼイ)ペダル の真逆を行くような仕様だと思いますがどう思いますか?


投稿: obaka | 2009年2月 4日 (水) 02:33

4.は何がどう興味深いのでしょうか?
空力学の観点から見ると常識なのですが…

投稿: il Pirata | 2009年2月 5日 (木) 22:49

LiveStrongさんも4が常識なの分かっているでしょう。
スーパーマンポジションが、現時点では最高の空力を得る事が出来るポジションである、といった具合で書いてあるので。

4が興味深いのは、ランディスには効果的であり、他の選手にはむしろ逆効果であったということが、アンビバレンツだと言う事ではないでしょうか。というか記事中に書いてある事そのままですが。

投稿: ぶち | 2009年2月 6日 (金) 11:55

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