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2009年3月23日 (月)

The Manx Express

Lance Armstrongが出走したことでも話題をさらった“Primavera”ことMilan〜San Remoは、今一番乗れているスプリンター、Mark "The Manx Express" Cavendishが制した。

しかも勝利をほぼ手中にしていた2着選手を猛然と後ろから追い込み、ゴール直前で僅か2〜3cm差し切っての勝利。

「これぞ天才の勝ち方」だった。

このCavendishの勝利に、多くの人が実感した筈だ。

「Cavendishの時代が来た」

と。正確には、2008年のLe Tour de Franceで破竹のステージ4勝を挙げた時点で既に来ていたのだと思う。

が、この時は後のレーススケジュールのことを考えて山岳ステージに挑むことなく早期リタイアしたので当然Maillot Vertには縁がなかったし、かつてブイブイいわせていたBoonenやPetacchi不在のツールでもあった。さらにここ数年Le Tour de Franceで「スプリントの顔」を務めてきたMcEwenが、そのキャリアの引き潮をはっきり感じさせる走りで全く生彩を欠いていた。一流の力を持つスプリンターが“雷神”Thor Hushovdくらいしかいなかったのである。そのようにライバルを欠いたまま勝ち続け、しかも勝ち逃げするかのように居なくなったため、Cavendishが速かったのか周りが遅かっただけなのかはっきりしなかったのである。

2009年、それがはっきりした。

現在、BoonenもPetacchiもCavendishのスプリントを正面から打ち負かすだけの力を持ち合わせていない。

Cavendishのスタイルは、Petacchiのようにトレインから綺麗に発射して貰った時だけブッチギリで勝つがトレインが機能しなかった時は惨敗してしまうタイプとは違う。Boonenのような馬鹿力タイプのスプリントでもない。ちょうど全盛期のMcEwenが見せたような「動物的な天性のカンで勝負所を捉えることが出来るタイプ」に見える。このあたりは教えられてできることじゃない。奇しくも登りも意外とこなせてしまうところまでMcEwenに似ている。そして現在23歳と若い。これからの上積み・伸びしろさえ十分に期待できる年齢だ。「ここ2年ほどですっかり老け込んだ」ように見えるBoonenあたりとは勢いが全然違う。ましてや、かつてのキレを失いチームメイトのトレインから発射して貰わないと勝利は覚束なくなったMcEwenにCavendishを倒す力は残って居るまい。

Wii fitさえやらなければ、Chris Boardmanが持つイギリス人としてのプロ最多勝記録更新は時間の問題で、あと5、6年に渡るCavendishの天下が来てもおかしくない。

Le Tour de Franceで何勝獲るか今から楽しみだ。

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