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2009年4月17日 (金)

1=370で、1+1=180

前から気になっている事がある。

ステム一体型ドロップハンドルは、どうして軽くならないのだろう。

市販されているステム一体型ドロップハンドルは、ほとんどの製品が400gクラスである。
でも、こんな程度なら150gクラスのステムと250gクラスのハンドルで達成してしまう。
あれ?な感じなのだ。実際問題、一体型は370gだったら軽い方である。

ステムもハンドルもこのくらい“重くて”いいならかなり剛性のあるのものが選べる。今やステムは120gでガッシリしたものが手に入り、Paris-Roubaixでも大丈夫なモノでなくていいなら100gを切ってしまう。ax lightnessのZeus(長さにもよるが実測60g程度)までは行かないにしても、80〜90g前後のスカンジウム合金ステムが売っている時代だ。Zeusの上位版であるAX5000に至っては50gを切る(カタログスペック49gで、100mm以下は実測でも40g台との実測レポート有り)ところまで行き着いた。これはオープンクランプ方式を捨て明らかに利便性に問題のある作りだから可能になった、ある意味少しズルをした数字だとは思う。が、本当に50gで使えるステムを作ったのは掛け値無しに凄いことだ。ハンドルだって、150g未満となるとSchmolkeのTLOかax lightnessのUranusもしくはAX4000しかないが、200g弱のものはもはや軽量と謳うことなく普通に流通しているのが昨今の情勢だ。
金さえかければ合計180g未満にすることさえ可能な時代である。さすがにこのくらいの数字を実現しようと思ったらハンドルとステムだけで初級〜中級クラスのロードが1台買えてしまうので「そんなバケモンと比べられても困る」話だろうが、350gなら上記の通り特に超軽量超軽量と謳わないハンドルと「少し軽め」程度のステムで幾らでも実現できるし、軽くするにしても300gを切ればいいなら普通に流通している商品で十分。OVALのR950は決して「ヤバい軽量ハンドル」ではないが180g(サイズにより上下するが)で、これにスカンジウム合金90g前後のステムを組み合わせれば文句なしの実測300g切りだ。つまり、いまどき合計300gはもはや「超軽量」ではないのだ。ステムとハンドルで250gを切るくらいからが本格派の軽量だろう。合計250gを切ろうと思い始めるとチョイスが非常にシビアになりコストも跳ね上がるからだ。

そんなわけだが、シロート考えで行くとステム一体型ハンドルの方が合計重量はずっと軽く作れそうに見える。

ハンドルクランプボルトが要らなくなるようにステムの部品点数は減る(=軽くなる)し、ハンドル側から見てもステムにクランプされていた部分を強くする必要がない。両方のトータルで強度を考えることが出来るから無用に強くしていた部分は一体として必要十分な強さが出ればよい。ねじれに対する強度などセパレート型からすれば羨ましいくらい優位な筈だし、そも丸同士でクランプするわけではないから形状からして応力を考えた合理的なものにできるリクツだけで考えればこれ以上ない理想の方法なのだ。セパレート型と同じ強度なら軽くならない方が不思議である。

だが、現実には上記の通りだ。
一体型の優位をリクツだけで妄想すれば一体型250gでかつガッシリとしたハンドルが発売され「一体型の優位性を見せつけ」ても何ら不思議ではない気がしてくるのだが、そんな製品は脳内で妄想することこそできても今のところ3次元に存在しない。

どうやらこのリクツには欠陥があり、その足らない何かを追求する必要がありそうだ。

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コメント

Rue, Calfee, NoRa 辺りだと、ハンドルとステムの圧着?をしてくれますが、これだと 200g を切る一体型も可能ということになります。重量的にはボルトの関係で多少軽くなる(NoRa で 6-7g)程度だそうです。

製品として軽い一体型が無いのは、角度調整が効かないデメリットが大き過ぎるか、一体成形で設計しても、ある程度以上軽くしようとすると剛性面での旨味が無くなってしまうのかも知れません。

軽くするという意味では、サドル+シートポストの一体型の方が部品数の関係で大きく軽量化でき、かつ実走上の効果も多少は期待できそうですが、こちらも超軽量メーカーが細々とやっているぐらいしかないですね。

投稿: info_handle | 2009年4月17日 (金) 00:37

息子はチネリのRAM(中古)使っていますが、450gですからね。ただ、頑丈なのは事実みたいで、かなりのクラッシュにも耐えました。ZIPP 303の方は逝ってしまいましたが。

投稿: 元 | 2009年4月17日 (金) 01:56

livestrongさんの一体型の優位性に付いての考察は非常に正しいと思います。

ただ製作方法が現在の様に金型にカーボンをはめ込み内側から風船を膨らまして焼いて作る方法だと限界があるのかもしれません。
ハンドルとステムの結合部分は成型の際に使用する風船にとっては分岐となるので圧力が均等に掛かり難い等の問題があるものと思われます。
また風船を綺麗に除去するのにも形状が複雑ですとかなりの手間がかかる事も周知の事実です。

あとはセッティングの自由度が限られてしまうので費用対効果を見出せるメーカーが今のところ無いというのが現状なのでしょうね。
ax lightnessがカワイイ値段に思えてきたりするのかもしれません。

投稿: K-MOTO | 2009年4月17日 (金) 15:37

以下、FEMが使える環境もスキルもございませんし、ステムやハンドルの
流通量とか価格とか性能には特別詳しくもございませんので、根拠薄く、
ツッコミどころのある推測になります。

・カーボンは金属と違って異方性材料であり、繊維方向の引張には滅法強い
が、圧縮、せん断にはそうでもない。
・ハンドル、ステムはフレームと違ってカンチレバー構造になっており、ス
テムとハンドルの接合部には引張、圧縮、曲げ、ねじりが複雑かつ局所的に
かかる。
・一体型だと局所的な荷重に対し耐えうるようにカーボン繊維の方向や断面
積を考慮して配置する必要がある。
・分割型であれば大荷重に対し部材長の短いステムが受け、局所的な荷重は
ステムとバーを固定する金属ボルトに受け持たせることが出来る。
・一体型はどうしても接合部分の断面を大きくして分散せざるを得ない。
・ネームバリューのあるブランドであれば、「カーボン成型」のメリットで
ある造形意匠の自由度を活かし、重くて高くても、納得いく見映えのする製
品を出すことが可能。

そういえば、日本人プロデューサがエヴァディオというブランドを立ち上げ
てフレームのみならず、フォークやらスタンドやらをリリースしていますが、
昨年まであったステム一体式ハンドルがカタログから消えました。
値段の割りに強度が低かったかブランドが弱かったかではないかと。

投稿: ba-mos | 2009年4月20日 (月) 14:37

こんにちわ。いつも興味深く拝見しています。
ハンドルステム一体型と言うことでは
フレームのようにラグで接合してはどうでしょうかね。
ポジションの自由とを著しく損なうのでそこまでの価値があるか疑問ですが
左右のハンドル部とステム部を結合部でラグ接続すれば
強度はでそうです。

もしくはステムとの結合部を極端に大径化して肉薄化するかでしょうか。

投稿: kouyou | 2009年12月15日 (火) 16:25

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