VIP
BBox Bouygues Telecomカラーはモロにチーム供給品と同じ配色で、白ベースに少し青緑が入っているのが違いだ。それしか見なかったら気が付かないかも知れない。
対してVIPは塗装らしい塗装ナシ(カーボン地にクリア塗装らしい)なので、雰囲気が全然変わっている。そして厳密に計れば何gか軽いことだろう。20gとか50gとか、そのくらいのレベルだろうけど。
考えてみれば、TIMEは数年前まで「重くなるから」とロクな塗装をしてこなかったメーカーだし、ロゴも少し前まではペラペラの薄いステッカーが「貼ってあるだけ」で、上からクリア塗装をかけてあったりしなかった。このためそれらのロゴステッカーが少しスレるとすぐボロボロになって、実際のヤレよりもずっと猛スピードで見た目がみすぼらしくなる事で知られていた。それが逆に前段の「無駄に重くなるような事はウチじゃ一切やらない」機能第一主義のオーラのようなものを放っていた気もするのだが、さすがに値段の割に見た目がやたら早くボロくなりすぎる(オーナーの話を総合すると、フレームの寿命自体は決して短いわけではなく見た目の問題だけだそうだが)と思ったのか、2007年の終わりくらいからほぼ全面塗装するメーカーになった。好みはある(ワタシも個人的には前の機能主義丸出しの方が好きだ)にせよ、以前の「えらいこと高い割に高級感を感じさせない仕上げ」から、むしろウルサいくらいのグラフィックに大転換した。RXR ULTEAMも流行りの白と、TIMEのCIカラーのようになった赤の2種類。そこに前のTIMEよりも地味になった真っ黒けモデルを出してきたのは面白いなと思う。黒っぶりは徹底していて、ステムやボトルケージまで専用の真っ黒を用意する周到さだ。
今売っているフルカーボンフレームの中でも3指に入る、シックでウルサくないデザインだと思う。
値段はどうかしている(苦笑)が、いわゆる「オトナ」な感じってヤツで、お前買うかって聞かれたら0.3秒以内にNoなんだけど、こんなのが欲しいと思っていた人は日本でも20人以上居るんじゃないかとは思った。それこそ自前で、フレームリペイントをしてくれる工房にウン万円払ってこのような真っ黒けに近いRXRを造った人が実は既にどこかにいるんじゃないかとすら思う。きょうび「ユーザーはメーカーの宣伝をするために走っているのか」と思うくらいロゴが派手に入りまくりのフレームばかりだ。それを「格好いい」と思う人がいるように、ウンザリだと思う人もきっといる。ただ、この限定版の良し悪しとは別に「TIMEって塗装違い限定版で売るメーカーだったっけ?」の疑問が新たに沸いてくるのだが。
なお、車を多少知っている人間からすれば「VIP」と来るとどうも「VIPカー」を連想して正直良いイメージがマッタクないのだが、地味なわりにTIMEロゴがラメだったりするあたりに“VIP繋がり”も案外無いとは思えないのがなんとも絶妙に笑える。
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コメント
しかしこのモデル、値段の割には ハンドル幅やステム長がサイズ別に固定されていて、商社?メーカー?はとても不親切だとおもいます。どーせ買えないけど・・・。
投稿: baraban | 2009年4月27日 (月) 18:36