幻のホイール、幻のまま終わらなければいいけれど。
走りは当然まだまだナゾなので、スペックと見た目から行くと
- ハブフランジのデカさが凄い。Lightweightも裸足で逃げ出す。
- BontragerがやっているRolf組みのような2本1対組みで、前輪16本、後輪20本。
- 厚さ1ミリ、幅7.5ミリのまさに「きしめん」カーボンスポーク。ペラペラである。
- リムハイトは35ミリ。
- 前輪420g、後輪620gで合計1040gが公表重量。Lightweight Standard比で誤差レベルの軽さ。実質同じと見た方がいいだろう。
- リアのリムは左右非対称形。
- 値段高い。前輪1630ユーロの後輪1770ユーロで合計3400ユーロにも達する。Lightweightよりも高いじゃん!
スポークの形状と組み方、びっくりするようなラージフランジ、びっくりするような価格(苦笑)が特徴か。
同じリムにSAPIM CX-RAYで組んだ比較的安価な「X1300」も販売されるが、こちらは正直「ソコソコのスペックに出来上がった、やや高めのカーボンリムファクトリーコンプリート」に過ぎず、X1000と違ってスポークの組み方も普通で実に没個性的だ。ZIPP303買った方がいいように思う。
X1000のユニークなデザインは「面白い」と思うし、スポークの形とかハブフランジを見る限り駆動剛性は物凄く高そうな予感がするのだけど、何とも微妙なリムハイト、それでいて900gくらいを叩き出したのならともかく1040gと「もっとリムハイトがあって同じくらいの重さのホイールが幾つもある」状態。そして3400ユーロでは価格競争力「ほとんどなし」と評価していいんじゃないか?(苦笑)これで安いのなら売れると思うけど、Lightweightより高くして売れるかぁ??
ルックスの特異性だけならLightweightも軽く負かすだけのものがあるとは思う。一見して「なんじゃあこりゃあ!?」と思わせるインパクトは、間違いなくある。ブランド的にも知らん人の方が圧倒的に多い、日本でこんなメーカー、知っている方が奇人変人に分類されるようなモノだろう。
フランスはあれでけっこう国粋主義が激しいからフランス国内ではかなり評価されるんじゃないかと思うのだけど、日本じゃ「Lightweightは“みんな”使っているから面白くない」と思っているような、相当ヘソ曲がりのお金持ちヒルクライマー以外は見向きもしない気がする。こりゃ、物凄く狭いマーケットだな。
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コメント
ホームページで前方からの画像を見たところ,巨大フランジとスポークのなす角度が結構大きいですね.スポークとフランジは一体っぽいし,この角度はなんか構造的に弱そうだが・・・
投稿: lifecycle | 2009年6月20日 (土) 09:55