ご苦労様でした
以下の2選手にとって、2009年のLe Tour de Franceは既に終了しました。
・Carlos Sastre
・Cadel Evans
18ステージの個人TTはアツい戦いになるだろうが、それは表彰台を争うContador、Armstrong、Wiggins、Schleck兄弟(この2人は残念ながらTTがはっきり弱点なので、それこそ死にものぐるいで走らないと現在の地位を維持できないだろう)にとってのハナシであって、総合トップから10分以上も遅れてしまった上記2人にとってはもうドーピングしたって追いつけない。18ステージのITTは40km程度で例年になく短めだからだ。
Sastreなどは一発カマすチャンスだった17ステージで2008年の総合優勝を支えてくれたSaxobankの分厚い攻撃が自分にもとばっちりとして(もうSaxobankにとってSastreは「ツブすべき敵」にすら値しない「その他大勢に含まれる連中」の位置にいるからだ!)降りかかり、Saxobankお得意の山岳ペースアップ攻撃の前になすすべ無く沈没。Sastre十八番の「山岳スペシャリストなのに山で大ブレーキ」をまたもカマしてしまった。まがりなりにもエースなんだし、総合で勝てなくても山でステージ一勝くらい獲りに行って然るべきだったと思うのだが、勝つどころかボコボコのタイムに終わってしまった。それよりもMaillot Vert狙いのThor Hushovdが「Maillot Vertが山岳ステージでトップを独走」する、いろんな意味で凄い走り(笑)を見せ、着実にスプリントポイントをGetしたことの方がよほど目立っていた。もともとHushovdは山もイケるスプリンターだが、それにしてもこの走りは「このHushovdの中の人はSastreですか?」と笑い出してしまうくらい、Maillot Vertらしからぬ走り。この走りをSastreがカマして然るべきだった。中の人ならぬSastreはもうVentouxで自滅上等の特攻に出て目立ち狙いにくるくらいしか見せ場がない(2009年はまだ一回も目立っていない)だろう。
この2年連続して総合2位だったEvansは15ステージで致命的遅れを喫した時点でもう2009年のツールを完全に“投げた”感じで、現在はただゴールまで流すだけで本気で走っていないようにすら見える。15ステージに至るまでも苦戦続き。最初の大きな躓きとなったTTTでも「少しでも早くゴールしたくて引いて引いて引きまくり、Evansの引きが強すぎて残りの選手がチギれてしまい逆にタイムロス」してしまったりと「必要なサポートを受けられず孤立無援で戦い、悪戦苦闘してもがいている」印象ばかりが強いLe Tour de France 2009となった。
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コメント
全くの同感です。
昨日のThor Hushovdの走りは見ていて楽しくなってしまいました。
カベンちゃんの鬼神スプリントも見ていて爽快ですが、Hushovdの愛嬌ある走りは今のところ今年のTDF一番良かったです。
cervelo的にもSastreがかませ犬で終わってしまった分、敢闘賞を獲得したHushovdに救われた部分が大きいのではないでしょうか?
個人的にはコンタ先生が強過ぎるので是非とも我らがスーパースターLanceに一発カマして欲しいものです。
投稿: u | 2009年7月23日 (木) 18:34
Sastreはジロで区間二勝したから今シーズンはとりあえずOKってところなんでないでしょうか?今上り坂の選手じゃないですからね(同い年なんで応援はしてますけど)
去年チャンスをしっかり獲ったから「良い」選手だと思ってます。
でも以外に最後の山岳でかましたりして・・・
投稿: GTI | 2009年7月24日 (金) 00:16