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2009年9月 9日 (水)

EUROBIKE 2009 vol.6 アレはZIPP RZRだったのか?

EUROBIKE 2009でZIPPは「そんなに目立たないが、着実に進化した新製品」を出展。
だが「あれっ?」と思ったのがコレ。

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SRAM R2Cと全く同じ考え方で、しかもより空力を意識したデザイン。
そしてこちらは当然ながらシマノドライブトレインに対応する。

名前は「ZIPP RZR Shifter」

Le Tour de France 2009前後でLance Armstrong他数名のトップライダーがこのRZRとほぼ同じカタチをした無銘のシフターを使う姿が見受けられたが、あれは「SRAM R2Cの別形状テスト」ではなく「ZIPP RZRのプロトタイプ」だったのが真相だろうか。SRAM R2Cを使うためだけにSRAMコンポへ変更した物凄い拘り人間は少数だったろうが、RZRの登場によりシフター由来の変更は必要なくなった。

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新303と同じ思想を取り入れたアルミ製エアロクリンチャーホイール、101
リムハイト30mmで、1484gと公表されている。今やSub 1000ホイールがそこら中から売り出されている時代だから少しも目新しい数字ではないが、アルミ製エアロクリンチャーホイールとしては充分軽く、5年前なら充分に「軽量ホイール」と名乗れた重さになっている。ハイト30mmなのに幅が例によって27.5mmもあって旧来の考え方からすれば驚きなのだが、これは空力だけでなく、実験すれば確かめられる「同じタイヤならリム幅が広い方が転がり抵抗が減る」も兼ねている筈だ。

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事前予想通りの登場だった「Super-9」
ただしSub-9の物凄くユニークな形状(そのせいで重かったわけだが)からフラットへと一変先祖返りしているがタイヤも含めてのエアロ思想でやり直されてはおり、幅は27.5mmに増え写真でも分かるようにブレーキ面はハの字断面。23mmタイヤを装着した状態に最適化された形状を持つ。(なおSub-9のリム幅は28mm)

一応ZIPPの触れ込みとしてはSub-9と空力性能同等(時速40km/h走行時にセーブ出来る出力数同じ)でしかも軽くなったのだが、じゃあどのくらい軽くなったのか?
カタログスペックで実に

3g

の軽量化である(激笑)
30gのマチガイではない。これはもう完璧に事実上「誤差」の範囲内だろう。どう贔屓目に見ても生産公差の方が大きい。地球上の三次元において、ほぼ1000gある自転車用ホイールにおけるカタログスペック3gの違いが本当にキッチリ反映される精度で製造販売しているメーカーなどどこにもありはしない。これはもう半ば冗談のような違いだ。Super-9をして「軽くなっている」と思って買ったら確実に失敗する。もしかすると、ZIPPはあのヘンテコでいかにも作りにくそうな形をしているSub-9をヤメて“同等の空力”でしかも“軽い”Super-9に代替したいのか?

カーボンディスクホイールがバカスカ売れるなど何か異常事態でも起きない限り考えにくい話だが、利益率の高さで見た場合、明らかにSub-9よりもSuper-9の方が優秀だろう(と表現するよりもSub-9がいかにも生産効率の悪い形をしている)し、これはひょっとして、Sub-9の寿命はそう長くないから、イイなと思ってる人は今のうちに買っとけサインかも知れない。

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