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2010年10月12日 (火)

破裂音、そして後悔のポイント

乗鞍用スペシャルホイール後輪は、驚くべきことに勇姿(笑)を掲載する間もなく遺影となってしまった。

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それは突然やってきた。

バン

と大音響。タイヤのバースト音とは違う種類のもっとカタい音だった。
何のこったかワカラナイ。

Dvc00718

コレだったわけだ。

ここまでゴーカイに割れれば、もはや天晴れな割れっぷりである。
あまりに見事なバッキリぶりに5秒ほど固まったまま見入ってしまった。

VT-1 RIMを最初に見たときから

このリムはバルブホール周りがアキレス腱だな。

とは思っていた。何故ならバルブホールはもともとリムにとって強度上のウィークポイントなのに、VT-1 RIMはバルブホール周りを強化してあるどころか、タイヤを真円に貼れるようにごっそりくり抜いて、どー傾(かぶ)いたもんだかバルブホール周りをむしろ弱くしてある(弱くするためにそうしたわけではないだろうが)激烈トンデモナイ作りだからだ。構造体にあからさまな弱点があれば、十中八九そこが最初にコワれる。そしてその嫌な予感通りキッチリとバルブホール部分からバッキリ割れたのが皮肉な的中となった。これはワタシが慧眼なわけではなくて、よほど目が曇っていない人なら普通に気が付く設計上の欠点だと思う。ここまではっきり弱点があると「わざとかコレ?」と考えてしまうほどだ。

それでも、VT-1 RIM自体がもともと寿命を引き替えに差し出して速さを得たようなリムなのだし、こうなったコトに感慨は案外無かったりする。およそ地球一周自転車旅行に耐えたりしないリムなのだから。

あらあ、もう割れたか。こりゃまた逝くの早かったな。
それにしてもコレ、実に理に適った壊れ方だよなあ(苦笑)

そんな感じ。理由の分からない理不尽な壊れ方ではないのが、笑えるのか泣けるのか。
イヤならもっと丈夫で重いヤツ買えばいいだけのコトだし、今は亡きLEW Racingは、ブレーキ面が波打っているようなリムでも出荷するなど出来上がりに個体差が物凄くある「良くない意味で手作り製品」メーカーだったから「単にハズレ引いた」可能性も高いので、この一本が割れたからとダメRIMの烙印を押すのは早計も早計だろう。もっとも、肝心のLEW Racingがもう倒産して作っていないから傑作だろうとダメだろうとどっちでもいいような話なのだけど。

バカオーナー(ワタシだ)は当然ながらこのくらいで懲りてなどいない(笑)

これで懲りる性格なら、とっくの昔に速く走ろうとすることを降りるかもっとフツウな方向に路線変更している。

気持ちとしては「この貴重な(高く付いた)トライ&エラーを礎にしてもっと高みに行ってみせるゼ」と燃えている。燃えてはいるが、ホイと替わりを買えるほど裕福ではないし、全体的に「これ以外に選択肢はない組み合わせ」でしかも「普通には売っていない部品を組み込んで」の代替がきかない構成だっただけに、仮に金があってもその資金を元に直ぐリベンジとは行かず、後継が出来上がるには随分時間が掛かるだろう。

なお、以下が貴重な在りし日の勇姿(笑)である。こんなに早くパーになるなら無事なうちに撮っておけば良かったと少し後悔した(そこ後悔するポイントか?)

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コメント

あらら、これまた予想通りの速さでお釈迦ですね。

Lew社長もよっぽど不安だったのか、うちのVT-1(リム単体ではなく完組みタイプ)はバルブホール付近にフォーム剤の補強がされてます。

私も今のうちに写真、いっぱい撮っておくようにします(笑…

投稿: tm2 | 2010年10月14日 (木) 03:47

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