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2011年2月 9日 (水)

Riccardo Ricco、今度こそ絶体絶命

かつて彗星のように現れ、Giro d'Italiaの山岳ステージで次々とステージを獲っていきなり総合表彰台にも登るなど華々しく大活躍し、続くLe Tour de Franceでも勢いを見せつけ次々と山岳ステージを獲ったレーサーがいた。

その名はRiccardo Riccò

だが、間を置かないうちにC.E.R.A.陽性が検出され自らも使用を自白。チームはツールから撤退しただけで済まずイメージ悪化を嫌ったスポンサーに見放され解散に追い込まれた。

彼は資格停止処分を受け、ドーピング捜査に協力することで期間短縮の恩恵に預かる。
2010年にコンチネンタルプロチームで復帰した彼は、違約金を払ってVacansoleilに移籍。Vacansoleilが2011のLe Tour de Franceに招待されたこともあって「“Cobra”Riccoがツールに帰ってくる」と思ったファンも居たことだろう。

だが、プロトンにおける彼の評判はすこぶる悪かった。

口が悪いコトでも知られるMark Cavendishなどは、Riccoをして「寄生虫」呼ばわりしたこともあるくらい蛇蝎の如く嫌っており、事ある毎に辛辣な言葉を投げつけてきた。Cavendishほど酷くなくても露骨にRiccoを嫌う選手は多く「一緒に走りたくない」「あいつは反省していない」のような言葉が多かった。

当のRiccoは何処吹く風。そんなキャラクターゆえ余計嫌われたのかも知れぬ。

だが、拾ってくれたチームに対して違約金の三行半を叩き付けても有力チームへ移るなど周りを踏みつけにしてでもはい上がり順調に最高の舞台へと舞い戻れそうであったRiccoの選手生命は、呆気なく終末の危機を迎えるコトとなった。

トレーニング後、突然40℃ほどの高熱を出し、救急車で搬送される。
腎不全。
搬送先の病院で医師に病因の心当たりを訊ねられ「自宅冷蔵庫で保管していた25日前の血液を自己輸血したが、傷んでいたのかも」と告白したことから大騒ぎとなった。

素人保管で腐敗・感染した血液を輸血するなど、敗血症であっさり死んでも不思議はないロシアンルーレット的行為で、ドーピングに詳しいからやったのか詳しくないからやったのか意味不明だ。そしてこれはもちろん持久系スポーツで余りにも有名な禁忌行為「血液ドーピング」である。薬を間違って飲んだとか、食事にに変なモノが混ざっていたレベルの話ではない、 100%故意でなければ絶対にあり得ない本気のドーピングだ。

一連のイタリア週刊誌記事が全てガセでなければ、Riccoのキャリアは事実上終わりだ。
今度はVacansoleilが“Cobra”の毒でヤラれる番か?

Riccoはアスリート夫婦だが、奥さんや兄(義兄だったかも知れぬ)もドーピング陽性で摘発されたり容疑をかけられ捜索を受けたりと「ドーピング一家」な人脈に囲まれている。誰も彼を救えないどころか「ドーピングして何が悪い」的価値観を持つ人達が集まり結束して生きているような感じだ。

ドーピング「だけ」であそこまでは行けない。才能はあるのだ。
だが、どこで道を踏み違えたのか…。

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