ULTEGRA Di2 6770 Debut
ULTEGRA Di2 6770がSHIMANOから正式に発表された。
- ケーブル類はDURA-ACE Di2で信頼性確保のために採用された4芯からあっさりとした2芯に変更。そのためコネクタ類が小さく、ケーブルも細くなり「Di2のコネクタ付きケーブルを通すため大きな穴を空ける必要があった」専用フレーム対応の敷居が下がる。
- ケーブルの芯数とコネクタの変更により、今のところ797xコンポとの互換性は唯一バッテリを除き一切ない。対応予定も不明(たぶん将来的にも互換性確保の為の対応はしないと思われる)
- BB付近に設置されていたケーブル集約部「ジャンクション」で、ケーブル類が一体化された従前のものからコネクタ接続方式となり、各々抜き差し可能に。工夫の余地が増えるようだ。
- タイムトライアル用のスイッチ類なし。将来も不明(DURA-ACE Di2の時は、早い段階でタイムトライアル用スイッチ類の存在がスクープされまた公式にもアナウンスされていた)
- FDもRDも少しずつ大きい。これはワタシの推定だが、動かしているモーターを小さい専用品から汎用品に切り換えたせいか?
- 重さはメカ類のみで7970コンポ比86g増加だが、ケーブルが軽いので実質重量差はもっと少なそう。
- パーツ単位だった作動チェックが、コンポ全体で出来るようになった。
- バッテリは7970と同じものを使う。
- セット12万円くらいになるようだ。
重さがあまり増えていないこと、操作感は全く同じであることを考えるとタイムトライアル用を考えるのでない限り価格競争力はかなり高いと思うし、2線ケーブルに対応したSW-677x類がリリースされればいよいよC/Pで7970を上回るとさえ思う。
とにかく一番大きな変化はケーブル。しかもこの変化は意味が大きい。
2線ケーブルに切り換えたのは、7970の投入結果と2線式のテスト結果(これはワタシの推定だが、この間「見た目7970で2線式」のテストをプロに使わせて行っていたに違いない)から「4線ケーブルは不必要なオーバースペックであり、コネクタが大きくなり配線に支障があったり総重量増にも繋がるなどのマイナス要素も勘案すると必要ない」と判断したようだ。今後出てくる「Di2」コンポは「5770」であるとかも2線式を採用してくる可能性ほぼ100%(ULTEGRA以下のグレードで、より贅沢で高信頼性な4線に戻る可能性などない)であり、初代7970は「これ一代限り仕様」の鬼っ子になる可能性が出てきた。
そりゃ、初めてのロード用SHIMANO電動コンポとして世に出すんだから信頼性に絶対の重きを置いた商品開発としたのはごく自然な発想であり、冷静にランニングテストしたら無用のオーバースペックな部分もあった(≒それはコストも押し上げていた)だろう。月日が経てばいずれ7970の次のDURA-ACE Di2も出るわけだが、その時に4線ケーブルの扱いがどうなるかが予測できない。
将来的に出てくるに違いないXTR Di2の時にやはり2線で押し通すのか4線を採用するのかも含め、今後が興味深いと思う。分岐している可能性の中には「DURA-ACE・XTRの2大トップグレードだけ4線ケーブル」で他と差別化を図る発想もあり得る。ただ、互換性のないスモールパーツを生産・流通させる無駄を押し通せるかどうか…?SHIMANOは前から「シマノは皆さんが思っておられるほど大きな会社ではありません」とも公言しているわけで…。
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コメント
6770 の価格に魅かれて馴染みの自転車屋さんに相談しに行ったら、
先般発注済みの 7970 一式がきれいに揃って届いてました ぎゃふんっ!
一日遅かったぁ〜...?
ま、『かみさんに DURA 』の標語通りなので、後悔しないコトにしました。
でも、『ムスメには電アルテ』の可能性大です 嗤
投稿: げんこつ | 2011年6月21日 (火) 01:06
DURAのDi2は、手が小さい私にとって、感動的かつ至極良いモノだと分かっていても、流石に予算オーバーな代物だったので手が出せませんでしたが、コレでしたら今のフレームにも気軽に導入できそうですし、久しぶりに購入意欲の湧く自転車パーツですね。発売されたら、即導入したいですね。
投稿: Humi | 2011年6月24日 (金) 07:35