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2011年11月16日 (水)

耳あて標準装備

ワタシは、たぶん突出してエアロヘルメット着用率が高い。
V2 BOOMERANGでなく普通にロードに乗っている時でも被るからだ。

別にコスプレで被っているわけではない。
何故か。

  1. エアロヘルメットは冬でも耳が冷たくない。
  2. エアロヘルメットは雨に降られても頭が濡れない。
  3. エアロヘルメットは厳冬期でも頭が冷えすぎない。
  4. エアロヘルメットはウルサイが、レースで急に被ると違和感を感じるから日頃から慣れるようにしている。

が主な理由。
1、2そして3はかなり絶大な効果があって、正直「雨の日と冬場はエアロヘルメットに限る」くらいに思っている。

だがどんなエアロヘルメットでも日常使いできるわけではない、と流石に思う。GIROのSELECTORとかは、日常使いしてしまうと自慢のバイザーに傷が入ったりしてマズいだろうし、後述するが長時間被ると耳が痛くなる。ハイドレーションバックやリュックサックを背負う場合、テールの部分が当たって鬱陶しいのもエアロヘルメットの日常使いによる問題点としてよくある。これはヘルメットのデザインにも大きく左右され、ごく最近の潮流であるショートテールタイプのものでないとダメだ。

そしてワタシが日常使いしているエアロヘルメットは99%くらいRUDY PROJECTのWINGSPANだ。WINGSPANは2011年11月現在の市販エアロヘルメットの中でも最もテールが短い部類に入り、よほど変わった被り方をしない限りまずハイドレーションバックやリュックサックに障ることがない。またWINGSPANはベンチレーションをかなり重要視しているので暑いときでもエアロヘルメットとは思えないほど画期的に涼しく、寒いときは空気の入り方を調節出来る。考えてみれば普通のロードヘルメットはヘルメット単体で涼しさを調整できないものがほとんどだがWINGSPANの場合は額のパーツをパチンとはめ外しするだけで劇的に調節が利く。エアロヘルメットの中には空力優先で耳を押さえつけ過ぎて長時間被ると耳が痛くなるモデルがちらほら存在するが、WINGSPANは何故かこの耳の押さえつけがユルく(そう。本当にユルいのだ。もうちょっと押さえてもいいんじゃないの?と不思議ですらある)中途半端なので、連続して10時間以上被っても耳が痛くならない。WINGSPANを被って1日350km走った時も何ともなかったので、快適性はエアロヘルメットとしては異例の部類だと思う。見た目もまあ我慢できるんじゃないか。SPECIALIZED TT2をテスト的に被って走った時は道行く小学生から「鶏のトサカ」「エイリアン」「恐竜」etc.とそれはもう散々だった(笑)が、WINGSPANでは全然言われないのが象徴している気がする。彼らは容赦ないからな(笑)

エアロヘルメットらしからぬ長所として、フィッティングの調整がやたら簡単スピーディーに出来る。ここはスピーディーに出来なくてもいいポイントで一度調整したら簡単にはズレない事こそ重要であり他は蛇足の範囲だと思っているのだが、スピーディーかつ簡単にできることは少なくとも短所ではない。

およそ自慢できることではないが、ワタシは頭は一個しかないのに数えなければ分からないくらいヘルメットを持っている(10個なんてもんじゃない)。だがそれだけ自腹で買って色々被って自前ロードテストしてみると良し悪しはイヤでも見えてくる。WINGSPANは、使い勝手として間違いなく傑作の部類だ。正直あまり好きなデザインではないし肝心の空力で「?」な部分も正直あるが、なんせ“あの”John Cobb御大の風洞実験お墨付きに素人のワタシが口を挟むのもどうかと思うので黙っておく(笑)

WINGSPAN、デイリーユースには意外かつ贅沢かも知れないが、実はお役立ちの優れものだ。
「頭部の保護(インパクトプロテクトの意味以外でも)に金の掛けすぎはあり得ない」と思うしね。

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コメント

いつも楽しく読ませていただいてます。
が、公道でのエアロヘルメットは着用禁止じゃなかったでしたっけ?
頭が寒いのは僕も辛いですが…。

投稿: 北ちゃん | 2011年11月18日 (金) 09:52

JCFの競技規則における「マスドスタートのレースでの着用は認められない」と混同しておられるのではないでしょうか。

そも日本の現行法下では自転車にはヘルメット未着用の罰則すらない、エアロとか何とかをウンヌンする以前の状態ですが。

投稿: LIVESTRONG 9//26 | 2011年11月18日 (金) 11:04

最新のエアロヘルメットであれば米国や欧州の安全規格に通っているモデルも少なくないようなので、ベンチレーションホールが少ない分ロードレースで着用可能なヘルメットよりも安全かもしれませんねぇ。細くて鋭利なものが刺さりづらいという点で。
安全性を追求した顎まで覆うフルフェイスのエアロヘルメットが出るのも時間の問題かもしれない!しかしそれは多分UCIが許さない!(笑)

しかしながら、重箱の隅で大変申し訳ないのですが、JCFの公認ヘルメットを書き出しているページではエアロヘルメットについては全ての製品において練習や公道での使用は禁止との注釈が添えてあります。でもこれはおそらくガワがペラッペラだった時代の名残で製品の現状を踏まえないJCFの怠惰としか思えん…。そのペラッペラのものだって被らないより被った方が安全だろうしなぁ。

そもそも、JCF公認ヘルメットっていう制度自体が大変な疑問なんですよね…。レース会場でいちいちシールを確認している現場に遭遇したことがないので。

当初は安全性に疑問のあるヘルメットも売られていたのかもしれず、レースのような高速で競う上での安全性の高いヘルメットを選ぶための基準だったのでしょうけど、現状では安全性の低そうなヘルメットを見付けることの方が難しいので最早破綻している…。

投稿: yuwskey | 2011年11月18日 (金) 19:14

WINGSPANに頭型の似ているヘルメットはなんでしょうか?
なかなか試着できるところがないため参考までに教えていただけないでしょうか?

投稿: dai | 2011年11月19日 (土) 16:51

初めまして。いつも楽しみにROMしていました。
レポートを元に早速、海外サイトで購入しました。
最高です。
予想通り少し小さめでこめかみの上が僅かきついですが、パッドを外せば全く問題なし。
あとはレポートのとおりかそれ以上。フィッティングは調整なしでそのままOKでした。
街でも目線気にならず、耳も寒くなく、エアロ効果も抜群。思わずアドレナリンが出て気合が入り筋肉痛になったくらいです。
尻尾のカバーを外したら後ろ髪が乱れる感じがするので負圧か乱流が発生しているようです。私の場合、カバー着けておいた方がよいかもです。
値段も関税込みで2万円前半なので、決して高くはないと感じた、個人的には今年のベストBUYです。有難うございました。

投稿: happa | 2011年12月 6日 (火) 13:26

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