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2012年1月 3日 (火)

腕とか背中が大事なんだ

お正月恒例エアロネタ(意味不明)

今更新しいネタでもないのだけど、空力を良くするには…

  1. 背中は丸めてはいけない。腹が出るくらいのフォームが正しい。
  2. 脇は締めれば締めるほどよい。両肘がくっついているのが最高である。
  3. 手は可能な限り前方へ伸ばすのが良い。
  4. 顔は真下を向いているのが一番空力が良い。(これは以前書いた通り)

絶好調の時のAlberto Contadorのフォーム

Contador_600

このとき、Maillot arc-en-cielを着るFabian CancellaraをLe Tour de FranceのITTで破ってステージ優勝している。1〜4の全てがきっちり揃っている。たぶん腕はこれ以上は1cmも前に出せない(75cmルール)筈だ。タイムトライアルスペシャリストではないContadorだが、これ以上理に適ったフォームの選手を見つけるのは難しいくらい素晴らしい。TTでも速いのは不思議ではない。

2011年の世界選手権ITTを制したTony Martinのフォーム

Tony_martin_time_trial

ワタシの記憶が間違いでなければ、世界選手権ITT史上最高平均速度記録保持者。2011年のCopenhagen世界選手権における記録は史上最速だった筈だ。Contadorよりも少し上体が起き気味ではあるが1が比較的ちゃんとしているので意外と空気抵抗は少ない筈で、2と3の徹底ぶりは現役最高レベル。3はどうやら彼の前腕が身長のわりに短いのが大きい(現行のタイムトライアルに関するUCI規制下では「大柄で胴と脚が長く腕は短い」選手が一番有利となる)と思う。4も非常に良い。

エアロで忘れてはならぬ存在がDavid Zabriskie

David_zabriskie_garmin_cerv_lo__600

なんせLe Tour de France史上に輝くITT最高平均速度記録保持者である。上腕が随分しんどそうだが、これは75cmルールの運用が厳格になりエアロバーの角度まで規定されるようになった今のレースではこうならざるを得なくなったからだそうだ。実際Zabriskieがかつてブイブイいわしていた頃は腕をもっと前まで出していて、それが原因で世界選手権ITT出走の車検でアウト喰らったことがあるし、今は禁止されている斜め上を向いたエアロバーを好んだ一人だ。水平なエアロバーとコンパクトなフォームに変えてから本来の力強い走りが戻るまでかなり時間を要したらしい。1、4はさすが。

背中丸めるなぁ…?と思うかも知れないが、1時間のTTで軽く1分以上変わるそうだ。

腕は存外重要で、F1のカナードにも似た効果があるようだ。誰が見ても分かるようにライダーの脚は物凄い乱流を産んでいて空気抵抗の一大発生源なのだが、腕を上手く使って空気を左右に除けることで脚に衝突する空気を減らすことが出来るのだ。

2012年もLet's Aero!

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コメント

Shiv…。いち早い進化が待たれる…。

P4に明日はない…(苦笑)

4を実践するために、頭頂部にも目があればいいのにと思ったりして…。現状の我々の目の位置だと、ずーっと直線でない限り下を向き続けるのは酷く恐ろしい…。

投稿: yuwskey | 2012年1月 3日 (火) 06:21

こんにちは、貴殿のフォームもエアロだなあといつも感心しておりましたが
参考までにVXRSのフレームサイズはいくつのものをお使いか
教えていただけるでしょうか?

投稿: トレックさん | 2012年1月 7日 (土) 21:37

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