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2012年2月11日 (土)

LAZER TARDIZ

実は持っているLAZER TARDIZ

さすが、いくつヘルメットを持っているのか自分でも把握していない男である。
しかも実は高く評価していた。

1.キノコ度


顔と頭が縦に細長い人が被ると酷いキノコになる。が、逆に丸顔が被った方がハマる点で日本人向け。紛れも無く外国産のヘルメットなのだけど、いわゆるガイジン顔の人が被った方がキノコになるのが珍しい。

2.ベンチレーション


さすがベンチレーションが売りのエアロヘルメット。確実に「涼しいエアロヘルメット」のベスト3を争える。特に前頭部はWINGSPANよりも涼しい。

3.フィッティング


LAZERのこのダイヤル式調節「ロールシス」は、特許料とか払っても他社がマネすべきレベル。凄いと思う。耳は絞ってないので何時間もかぶり続けて痛くない。

4.汗の処理


エアロヘルメットとしては1番いいかもしれない。額のパッドに空気が当たるような工夫があり、乾きやすい。中途半端なロードヘルメットを上回る性能を持つ。

5.重さ

不可
外見では分からないところだが、中の造形がわりと複雑。空気を綺麗に流すためと思われ、それゆえ当然のように重い。

6.空力


ベンチレーション重視で空力は悪そうなイメージもあったりするが、どうしてどうして相当ハイレベル。使った感じでは「頭の前傾角度の“ツボ”が広め」の印象で、特定の角度ですごくイイ代わりにその角度からズレるとブレーキになるタイプとは逆の高性能を目指した感じ。レースで使うのにも何ら不足はないと思う。

7.小技


水投入孔「アクアベント」と、投入した水がキレイに広がるように溝を用意する必殺技は唯一無二で、特に真夏の路上気温が40℃近い時は他を寄せ付けない凄い威力を発揮する。後述するアイウェア逆さ差し可能。

8.エイリアン度

不可
子供が振り返って二度見するレベル。RUDYPROJECT WINGSPANのようにはいかない。

9.その他気になる点等

  1. 被った姿がものすごく「おでこちゃん」で、これはエアロヘルメットとして空力上は絶対的に正解であり曲げてはいけないデザイン方針なのだが、かぶる顔(頭)を選ぶ気がするし冬場はマジで額が寒い。
  2. Armstrongが流行らせたような気がするヘルメットへのアイウェアの逆さ差しだが、ほとんどのエアロヘルメットはこれができない。普通はできないのだけど、なんとTARDIZはこのアイウェア逆さ差しがわりとすんなり可能である。狙ったわけじゃなく偶然だと思うんだけど。
  3. アイウェアの差し込みラインが最初から想定してある作り。それゆえ、顔の外形によって生じる誤差によってはアイウェアが上を向きすぎたり下を向きすぎたりする。が、修正の余地はほとんどない。
  4. バックパックを背負うと確実にテールが引っかかり、かなりウザい。これはもう仕方ないだろう。

10.まとめ
エアロヘルメットの宿命としてバカ売れとかまずありえないのは仕方ないが、作りの良さよりもずっと目立っていない気がする。系統としては間違いなくWINGSPANと同じコンフォート性能重視のエアロヘルメットで、耳を絞っていない。根本的に頭の形に合致していない場合を除き長時間被ってもどこも痛くならない。ロールシスの3秒フィッティングも大したもので、脱帽のデキ。中の造形もわりと複雑で、カクカクした“ガンダム入ってる”見た目から受ける印象よりもずっと入念に風洞実験を繰り返したと思われ、高レベルでベンチレーション機能と風の整流効果を両立している。かなり伏せてもいい感じで空気が流れるのが感じられ、ガチでレースに使うエアロヘルメットとして信じて使ってやってよく、決してイロモノではない。実は別売のレインカバーも用意されていたり(しかもサイズ別に二種類)して、丁寧で本気の作りこみである。唯一、アメコミの擬音のようなタイポグラフィのサイドロゴがちゃんとした作りこみをカルい印象でスポイルしており、いかがなものかと思う。

総合評価

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