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2012年2月20日 (月)

負けられない

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このあと本当にこのローラーの上で走った。夜が明けても。

もちろん人間陸蒸気状態。

夜が明けてからは何人もの目撃者(笑)がいたが、立ち止まって金縛りのようになってる人もいた。なんせあたり一面真っ白の雪の中で半袖半パン(レーサーパンツ)でモウモウと湯気を上げながらやってんだから「あれは何事だ!?」の世界だ。e・MOTIONの場合、フレームの前側を少し持ち上げて標準装備の負荷を2か3にしてやると「永遠に終わらない上り坂」仕様にすることができてダンシングもガンガンやり放題なので、やったことのない人には説明が難しいくらいやってる当人は楽しかったりする。

もっとも、たぶん、経験ゼロに近いところからいきなりコレをやったら秒殺でイヤになり二度とローラーなんかヤル気失せると思う(苦笑)のでおよそお薦めはしない。こんな条件、こんな場所でやるのは落ちるのをありえない事態と考えているからできることで、もし三本落車して雪の中に転がり雪まみれになったりしたら何日も立ち直れないのではないか(苦笑)。お薦めはしないが、経験を積むと分かるのだけど雪降る中でヤルのは雨降る中でヤルより桁違いに簡単で体調を崩す危険が少なく、これも色んな気象条件下でやってみれば教えられなくても分かる事だが、実は雪が降るか降らないかくらいの気温下でヤルのが一番パワーが出る。オーバーヒートの弊害がほぼ完全に消失するからだ。色々試行錯誤しながらやって行くとノウハウがどんどん積み重なって、フレームに落ちた汗が氷柱になるような条件でも「ちょうどいい加減」が実現出来るようになる。そうなってくるとコレ以上に安定していて時間効率が高くて成果も出るトレーニングを見つけるのは難しい。エネルギー補給や気候条件に対応するノウハウが出来上がる前は理由のよくわからない出力低下に悩まされたりちょっとした油断で風邪をひいてしまった事も一度ではないが、経験が積み重なることで「繰り返さないためには絶対に回避しなければならない要素」が明確になってくる。それが面白くもある。古い人間(思考回路が特に)なのでトレーニングは基本的に「毎日、紙に」書いているのだが、一年前、二年前と見比べると面白い。細かいノウハウやテクニックは年々進んでいることがほとんどなのだが、時々、昔試していたことの方が鋭かったのにそれを忘れていたりもして、過去を見直すのを侮ってはいけないと思い知らされる事がある。何故かうまくいかない時も過去を見直すとヒントが見つかることはよくある。一例で行くと例えばワタシが2011年最高FTPを記録したのはシーズン前の3月(バカ。笑)で、2011年中はただの一度もそのFTPを上回れな かった。我ながらバカすぎて失神しそうな話だが、シロウトが自己流でやってるが故に発生する椿事であると共に冷却問題がいかに大きいかを物語る一例だと思っている。2012年はその問題の克服も大きな“宿題”の一つだ。

40歳を過ぎた人間が知識技術ではなく力を問われるスポーツで年々伸びるのは難しい。二十代じゃあるまいし、年をとってからも伸び続けるとすれば、理由は結局その大半が「それまで己を極め尽くしていなかったから」に尽きるんじゃないか、と考えている(苦笑)。次が科学の進歩によって昔は分からなかったことが分かり、より合理的なトレーニングや正しい準備が可能になったから。これは研究している全ての人に感謝と尊敬の念を惜しまない。

幸か不幸か、勝ちたい具体的な相手なんていない。もしいても勝てないだろうが(笑)
でも自分には勝ちたい。こいつには負けたくない。

相手が相手だけに、毎日が勝負だ。

トシがトシだけに、そう何度も再チャレンジ利かないしな。

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