2012年の夏
残暑が「これでも喰らえ!」とばかりに厳しい昨今、皆さんは如何お過ごしか。
ワタシも繰り返す夏バテやら何やらに苦闘しつつ、やっと今週末を迎えることが出来た。
ブログもネタばかり山ほど溜まり執筆は全く滞るサイアクの状態だが、原因は当然ながら夏バテと無縁ではない。
この週末も人によって全然違う。
いつもと変わらず仕事をする人。
そんなもんてめぇ、今週末はAKB48の設立以来の目標であった東京ドームコンサートだろ!と思う人。(オヤジが無理して時事ネタ)
シマノスズカに参戦する人。ワタシの某後輩がそうだ。毎年参戦している。
乗鞍に集う坂バカな人。
独りトレーニングする人。
家族と2012年の夏の思い出を作る人もいるだろう。(コレ、オヤジだからかも知れないがとっても大事だと思う)
で、ワタシは乗鞍だ。
1回は表彰台くらいゲットしないと「乗鞍は卒業しましたヨ」とか嘯くコトもできねーだろ?と思っているので当分やめられそうにない。人と争ってるワケじゃないので、敗北は勝てなかった事ではなくトライをやめた時に決まる。
だが、残念ながら2012年シーズン前半、2010年のチカラを取り戻すことはできなかった。
いや冷静に見れば2011よりも酷かった。
仕方がないので軽量化。
これは上手く行った。2011年はパワーもともかく軽量化が上手く行かなかったが、2012年は2010年よりも軽く仕上がった。このカルさは2009年以来だ。さすがにダンシングがめちゃめちゃ軽い。しかし軽いだけでまるでパワーがなかった2009年よりはずっとパワーも出ている。奇しくも2010年と同じ日程(本番4日前)に行ったFTPテストで、2010年比で何とかマイナス10Wだった。
「パワーが向上できなかったから軽量化すっか」
は
「徹底した軽量化でエンジンのイマイチぶりをカバーしようとした零戦」
のようで実はあまり好きではない。何故なら零戦の歴史に詳しい人なら当然知っての通り、零戦はエンジンの性能向上が遅々として進まなかった(最後まで空冷エンジンしか実用化できなかったのが痛かった)せいで型式を重ねても戦闘力はほとんど向上せず、敵国が地道に改良を重ねるなかで相対的にどんどん弱くなっていった戦闘機だ。誕生時点で既に「ずば抜けて軽い事でその優位性を出していた」零戦は、それ以上良くする余地がなかった。軽いことで性能を出していたので削るところがなくなったら性能向上は終わりの設計思想だったのに、誕生時点で考えうる軽量化のほぼ全ては成し遂げられていたからだ。
ワタシも本当なら「同体重か僅か増えたくらいで大幅にパワーアップ」がしたかった。それは誰でもだろう。だがその試みはこの2年間うまくいっていない。少しパワーアップすると故障したり病気したりして振り出しに戻る“賽の河原現象”を繰り返している。たぶん加齢による身体的変化と上手く付き合えていないのが原因だと思うのだけど、2年連続して冬場に調子が良くて春先から調子を崩し低空飛行するパターンにハマってしまった。ただし泰然と手をこまねいているわけではなくトライ&エラーを続けて克服への挑戦は続けており、確実に2011年よりは改善しているので光明が見えていないわけでもない。その意味では2012年も2013年へ続く道の途中なのだ。前出の零戦ではないが今夏ワタシは“水冷化”を果たしたので、リベンジはこれからだと思っている。
ヒルクライム、しかも比較的高速で展開するものであればいざ知らず低速レースで単純パワー/ウェイトレシオ勝負の色濃い乗鞍でFTPマイナス10Wはデカい。2010年より軽いっても2kgや3kg軽いわけでなし(既に180cmにして57kg台なので、これ以上そんなに減らしたら2009並に劇的にパワーが落ちると思う)、奇蹟でも起きない限り2010年の記録は上回れない事は分かっている。でも全力で走る。掛け値なしにだ。
「レース本番」を走ってみなければ分からない事が沢山ある。それはトレーニングで得られるものとは違う。どちらが尊いとか値打ちがあるとかではなく、トレーニングの時でなければできないトライがあるようにレースで得られるものは単純な事実としてそれ以外とは別物。その得がたいものを得るために走る。今回が最後ではないからだ。
「今回が最後になるかもしれない」の意気込みで準備し、
「今回が最後のワケないだろ」とリラックスして本番に挑む。
乗鞍でお会いしましょう。
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